「退職のとき、まだ会社に請求していない経費があったかも…」「でも、なんか言いづらくてそのままになってるかも」——そんなモヤモヤ、ありませんか?
私は実際、育休明けに職場復帰してからしばらくして退職を決めたのですが、最後に慌ただしくなってしまい、未精算の立替費用を忘れそうになった経験があります。
この記事では、退職時に忘れがちな経費のチェックポイントや、精算手続きの注意点を、私の体験を交えながらお伝えします。同じような境遇の方が、スムーズに退職できるように、ぜひ参考にしてみてください。
退職時に経費精算が必要な理由
退職が決まると、つい業務の引き継ぎや私物の整理にばかり気を取られがち。でも、経費の未精算はそのまま「自腹」になってしまう可能性があるんです。
私自身も、最終出社日が近づいてくると「退職のあいさつメールは?」「制服返却っていつだっけ?」「私物は全部持ち帰らなきゃ…」と、目の前のことで手一杯に。気づいたときには、「あれ?あの立替分、まだ精算してなかった!」とヒヤッとしました。
未精算のままだとどうなる?
私の先輩がまさにそのケースで、研修出張の交通費(新幹線代含む)を立て替えたまま退職してしまったんです。本人は「後日でも請求できるだろう」と思っていたようですが、会社に連絡したら、「精算は退職日までに完了していることが条件です」と、はっきり断られてしまったそう。
数万円単位だったのでかなりショックを受けていて、「家計に響く額だったのに…」と嘆いていました。
会社の制度によっては、退職後の精算自体が不可というケースもあるため、本当に要注意なんです。
精算忘れが起きやすいタイミング
私もまさに経験しましたが、退職が近づいてくると、仕事の引き継ぎに全力を注がないといけませんよね。
「あとででいいや」と思っていたレシートが、引き出しの奥から出てきたのは最終日の朝…。子どもがちょうど風邪をひいていた時期で、日々の保育園送迎や看病と退職準備で、心身ともにいっぱいいっぱいになっていたのも理由のひとつです。
こういった状況の中で経費精算を忘れないためには、あえて「経費整理だけの日」を作るくらいの意識が必要だと感じました。
私が退職時に精算した経費一覧
実際に私が退職時に会社へ提出した経費精算書をもとに、「見落としがちな立替項目」をまとめてみました。退職が決まるとどうしても心ここにあらず…という状態になりがちですが、最後までしっかりチェックすることで数千円〜数万円の“無駄”を防ぐことができます。
交通費
通勤定期とは別に、出張先や研修会場への交通費をICカードで立て替えていた場合、忘れやすい項目のひとつです。
私は、保育園に子どもを預けてから電車で研修に向かったある日、Suicaで払った交通費のことをすっかり忘れていました。最終出社日の前日にようやく思い出し、慌ててモバイルSuicaの履歴をさかのぼってスクショを保存したのを覚えています。
ICカードやQR決済は履歴の保存期間が限られていることが多いので、できるだけ早めに記録しておくのが鉄則です。
文房具・備品
在宅勤務が導入されていた時期、私物のパソコンまわりのアイテムを一部自費で購入する場面がありました。マウス、A4のファイル、プリント用紙など、業務のために必要だったものでも、レシートがないと精算対象にならないケースが多いです。
特に在宅勤務の環境づくりで買ったものは「仕事用か私用か」があいまいになりやすいため、購入時点で「これは業務で使う」と意識して領収書を保存しておくことが本当に大事だと実感しました。
通信費や郵送費
これも在宅ワークならではですが、Wi-Fiを新しく契約したり、PDFでは送れない資料を郵送したりということがありました。私は一度だけ資料を急ぎで送る必要があり、自宅近くの郵便局でレターパックを購入。そのときのレシートを取っておいてよかった…!
ただ、通信費については会社の制度によって扱いが異なることがあるため、「これは精算対象になりますか?」と一度問い合わせておくことが安心です。
会議費・交際費
私はそこまで頻度は高くなかったですが、他部署のママ社員から「ランチミーティング代をうっかり忘れてて損しちゃった」と聞いたことがあります。社内外を問わず、業務上の必要で立て替えたものは対象になります。
特に営業系やマネジメント職の方は、「プチ立替」が積み重なって意外と大きな金額になることもあるので、日常的にメモを残しておくと安心です。
経費精算でありがちな「忘れやすい項目」
「そんなの絶対忘れないでしょ」と思っていたものほど、退職間際のバタバタで見落としがち。ここでは、私自身や同僚がうっかり漏れかけた“盲点になりがちな経費”を具体的に紹介します。
精算対象か迷うものを放置しない
「これって経費になるのかな…?」と一瞬でも迷ったら、その時点でメモしておくか、すぐに確認するのがベストです。
私がスルーしそうになったのは、業務に使っていたオンラインツールの月額課金(サブスク型)。毎月の少額だったため、なんとなく自己負担でいいか…と流しそうになりましたが、ふと「でも仕事の指示で契約したよね?」と気づいて、確認したところしっかり精算対象になったんです。
「迷ったら確認」ではなく、「迷った時点で行動」することが、損しないコツだと感じました。
前月分の交通費やレシート
退職月の経費ばかりに気を取られていた私。ふと財布の中を整理していたとき、1カ月前のレシートが数枚出てきて、「え、これ出してなかったかも…!」と大慌て。
月末締め・翌月申請のルールの会社では、「前月の出張や交通費」が未申請になっていることが本当に多いです。
レシートの山を見返すのは面倒ですが、ここで面倒くさがってしまうと数千円がムダに…。退職が決まったら、一度すべての財布・引き出し・バッグの中を見直す日を作ることをおすすめします。
社用立替したけど“私物っぽいもの”
これ、特に在宅勤務が多かった人や、IT・営業系の方にありがちなケースだと思います。
たとえばUSBメモリ、充電ケーブル、マウス、モバイルバッテリーなど、見た目や使用感が「私物」と変わらないものは、精算申請しても却下されるリスクがあります。
私の同僚は、仕事の指示で購入したWebカメラについて、「個人用っぽいから」という理由で経理に却下されそうになったことがありました。でも、購入時のメール指示と、用途をしっかり記載したレシートのコピーを添付したことで、ちゃんと認めてもらえたそうです。
「購入前に確認」「用途を明記してレシート保管」この2つが決め手になります。
精算トラブルを避けるための準備と心がけ
退職が近づくと、どうしても気持ちが「次のステージ」へ向いていきがち。でも、経費精算は「立つ鳥あとを濁さず」につながる大切な仕事のひとつです。
私自身、最後までバタついた経験から、「もっと早く準備しておけばよかった…」と反省した点がいくつもありました。
ここでは、実際に役立った対策や、同僚の体験談から学んだ教訓を交えてご紹介します。
精算期限を確認する
会社ごとに異なるのが「精算期限」。私の勤務先では「最終出社日までに提出・承認まで完了していること」というルールがありました。
私は午前中にすべてを終える予定でしたが、急な引き継ぎ対応が入って時間が押し、「これ午後に回してたら危なかった…」と本気でゾッとしました。
精算は「いつまでに提出すればOK」ではなく、「いつまでに完了していなければいけないのか」まで確認することが肝心です。余裕を持って、数日前に提出できるよう逆算しておきましょう。
レシート・明細はすぐに保管するクセを
私は以前、「財布の中にレシートが入っていない=精算済み」と思い込んでいた時期がありました。でも実際は、カバンのポケットや自宅の引き出しからぽろっと出てきて、「あ、これまだだった…」なんてことが何度も。
それからは、経費になりそうなレシートはもらった時点でスマホで撮影、Googleフォルダに入れておくようにしました。
「あとでまとめてやろう」は一番の落とし穴。とにかく“その場で処理”を徹底することで精算モレが激減しました。
退職前は、そうした習慣が“自分を助ける武器”になります。
最終チェックリストを作る
私が本当にやってよかったと感じたのが「退職準備リスト」を作ること。退職手続き・私物の片付け・貸与品の返却などに加え、「経費精算チェック」もリストに追加しておいたんです。
たとえば、
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定期外の交通費申請済み?
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在宅用備品のレシート確認済み?
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前月の分の漏れなし?
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会社から支給された物の返却チェック済み?
目視でチェックできるリストがあると、思い出し忘れを防げて安心感が段違い。
特に、出張や立替が多かった人、在宅勤務が多かった人ほど、このリスト化はマストだと感じました。
家庭の立場から見た「精算も家計管理のひとつ」
経費精算って、会社のお金の話…と思いがちですが、実は家庭のお財布とも直結しているんですよね。
特に私のように家計を管理している立場にとっては、精算漏れ=収入機会の損失。
「仕事のことだから」「会社のお金だから」と切り離さずに、家計を守る視点でもう一度見直しておく価値があると感じました。
数千円でも、家計にとっては大事な収入
退職時の精算金額って、1件あたりはたとえば電車代400円、文房具代1,200円…と細かいものが多いんですよね。
でも、それがいくつも積み重なると、「え、こんなにあったの!?」と驚くほどの金額になることも。
私の場合は、細々したものの合計で7,000円ほど戻ってきました。
これって、子どもの習い事の月謝1カ月分に相当する金額だったので、「あのとき精算しておいてよかった…」と心から思いました。
レジャー費や外食費、学用品など“使い道のあるお金”を失わないためにも、立替費用はきちんと回収することが家計防衛の第一歩だと実感しています。
精算漏れが「仕事の締め方」にも関わる
もうひとつ大事なのが、気持ちの面での“整理”。
私はもともと、「退職の手続きさえ終わればいい」と思っていたのですが、経費精算まできちんと終えたことで「ちゃんとやりきった」と思えるようになったんです。
あとから「あの件、ちゃんと処理したっけ?」とモヤモヤするのって、精神的にも小さなストレスになりますよね。
「自分の中で完了できた感覚」があると、気持ちがスッキリして、次の仕事や生活への切り替えもスムーズに。
家計的にも、心の面でも「精算のやり残しがない」状態にしておくことが、自分自身へのエールになると感じました。
まとめ|退職前に「経費チェックデー」をつくろう
退職時の経費精算は、忘れたままにしてしまうと、あとから取り戻せないこともあります。
私は、子育てと退職準備で慌ただしい中でも「経費だけを整理する日」を作ったことで、漏れなく精算することができました。
あなたも、ぜひ退職が決まった段階で一度、財布・レシート・IC履歴・ネット明細などを見直してみてください。
「これって対象になるのかな?」と思ったら、迷わず総務に相談を。
数千円でも大事な家計の一部。しっかり回収して、すっきりとした気持ちで次の一歩を踏み出しましょう。