退職をすると、毎月の保険料の支払いがどう変わるのか、不安になりますよね。私も夫が転職をしたとき、「健康保険や年金ってどうやって払えばいいの?」と頭を抱えました。子育て中だと、家計のやりくりにも直結する大きなテーマです。
この記事では、退職後に必要となる保険料の種類や支払い方法、実際に私が経験して感じた注意点をまとめました。安心して次の生活をスタートさせるための準備ができる内容になっていますので、ぜひ参考にしてください。
退職後に支払う必要がある主な保険料とは
退職後、まず直面するのが「どの保険に加入するか」「どうやって支払うか」という問題です。会社員のときは毎月の給与から自動的に天引きされていたため、あまり意識しなかった方も多いでしょう。
しかし、退職後は自分で加入や支払いの手続きをしなければならず、選択肢を比較して決める必要があります。ここをきちんと理解していないと、手続き漏れや支払い忘れにつながり、後から大きなトラブルになることもあります。
健康保険の選択肢と特徴
会社員時代は「社会保険(健康保険)」に加入していましたが、退職すると次の3つの選択肢があります。
-
任意継続保険に加入する
-
配偶者の扶養に入る
-
国民健康保険に加入する
それぞれにメリット・デメリットがあり、家計や家庭の状況によって最適な方法は変わってきます。
任意継続保険
会社員時代の健康保険を最長2年間継続できる制度です。保険の内容はそのままなので、医療費の自己負担割合や給付内容も変わりません。ただし、保険料は全額自己負担になり、これまで会社が負担していた分も払うことになります。そのため「思った以上に高い」と感じる人も多いです。
私の知り合いは、最初は安心感から任意継続にしましたが、国民健康保険と比較するとかなり高額だったため、1年目で切り替えました。「慣れている制度だから安心」と飛びつく前に、必ずシミュレーションして比較することが大切です。
配偶者の扶養に入る
配偶者が会社員として社会保険に加入している場合は、扶養に入れる可能性があります。扶養に入れば保険料はゼロになり、家計への負担が最も軽くなります。ただし、収入要件や働き方によっては対象外になることもあるため、必ず配偶者の勤務先に確認が必要です。
私も夫が会社員のときに扶養に入った経験がありますが、申請書類が思った以上に多く、収入証明や住民票などを揃えるのにかなり時間がかかりました。窓口で「これが不足しています」と言われて何度も役所へ通ったのは、今でも忘れられません。
国民健康保険
市区町村ごとに加入する制度で、前年の所得に基づいて保険料が決まります。収入が高かった年の翌年は、退職して収入が減っていても保険料が高額になることがあり、私も初めて請求書を見たとき「こんなに高いの?」と驚いたことがあります。
ただし、収入が大幅に減った場合には減免制度が使えることもあるので、役所で相談すると良いです。国民健康保険は地域によって金額やルールが違うため、自分が住んでいる自治体の制度を必ず確認することがポイントです。
年金の切り替えと支払い
退職後に忘れてはいけないのが年金です。厚生年金に加入していた人は、退職後に国民年金へ切り替える必要があります。
国民年金の切り替え手続き
市区町村役場で手続きを行います。離職票や退職証明書、健康保険証の返却後に新しい保険証が必要になるケースもあるので、退職後早めに動くのが安心です。役所の窓口は混み合うことが多いため、私も子どもを連れて2時間待ったことがあります。最近はオンラインや郵送で対応できる自治体もあるので、事前に調べておくと負担が減ります。
保険料免除や納付猶予制度
収入が減った場合、国民年金は免除や猶予制度を申請できます。たとえば専業主婦で収入がないときや、転職活動中で一時的に収入が減ったときが対象です。私も一度免除を利用しましたが、申請をしなければ自動的に適用されないため注意が必要です。
年金は将来の生活に直結する大切なお金です。未納のままにしてしまうと受給額が減ったり、そもそも年金を受け取れなくなるリスクもあります。「とりあえず免除制度を知っておく」だけでも安心感は全然違います。
健康保険の選び方と支払いの違い
退職後にどの健康保険を選ぶかは、家計に直結する大きなテーマです。保険料は毎月必ず支払う固定費なので、選択を誤ると生活の負担が重くなってしまいます。私の家庭でも「国民健康保険にするか、任意継続にするか」で何度も計算シミュレーションを繰り返しました。ここでは、それぞれの選択肢についてもう少し具体的に掘り下げてみます。
任意継続のメリット・デメリット
任意継続は、退職後も最大2年間は会社員時代の健康保険に加入できる制度です。
-
メリット
-
医療費の自己負担割合(3割など)がそのまま維持できる
-
家族の扶養範囲も変わらず、保険証をそのまま利用できる
-
高額療養費制度や出産手当金などの給付も対象になる場合がある
-
-
デメリット
-
保険料は全額自己負担(これまで会社が負担していた分も払う必要あり)
-
収入が減っても保険料は変わらないため、割高に感じやすい
-
2年間を過ぎると強制的に脱退し、改めて国保などに加入し直す必要がある
-
実際に、私の知人は「慣れているから安心」と任意継続を選んだものの、保険料が月に4万円近くかかり、「このままでは家計がもたない」と1年で国保に切り替えていました。任意継続は制度上は安心感があるものの、家計への影響が大きい点を見逃してはいけません。
国民健康保険の特徴
国保は各市区町村が運営しているため、保険料は自治体によって差があります。計算方法は前年の所得に基づくため、退職直後は「収入が減ったのに保険料が高い」というギャップが起こりやすいです。
私自身も「退職したのに保険料が下がらない!」と驚いた経験があります。前年に夫の収入が多かった影響で、翌年の国保の請求が思った以上に高額になったのです。
ただし、国保には減免制度があります。失業や大幅な収入減少があった場合、申請をすることで保険料を下げてもらえるケースがあります。「高すぎる」と感じたら諦めずに自治体へ相談することが重要です。
配偶者の扶養に入る場合の条件
もうひとつの選択肢が「配偶者の扶養に入る」ことです。配偶者が会社員なら、その健康保険に扶養として加入できる可能性があります。
-
メリット:保険料の自己負担がゼロになる
-
デメリット:収入制限があり、パートや在宅ワークをしていると対象外になる場合がある
扶養に入れる条件は保険組合ごとに異なりますが、一般的には「年収130万円未満(60歳以上や障害者の場合は180万円未満)」が目安です。
私が夫の扶養に入ろうとしたとき、手続き書類が多くて大変でした。収入証明や住民票、雇用保険の離職票などを揃える必要があり、何度も役所と夫の会社を往復しました。それでも扶養に入れたことで、保険料の支払いがなくなり家計が大きく助かったのを覚えています。
扶養に入れるかどうかで家計の負担はゼロになるか数万円かかるかという大きな差が出るので、真っ先に確認しておくべき選択肢です。
選び方のポイント
どの保険を選ぶかは家庭の状況次第ですが、以下のように整理すると分かりやすいです。
-
扶養に入れるなら → 迷わず扶養に入る
-
扶養が難しい場合 → 任意継続と国保の保険料を比較して選ぶ
-
収入が大きく減る場合 → 国保+減免制度の活用を検討する
年金の支払い方法と注意点
退職後に忘れがちなのが「年金の切り替え」です。会社員時代は厚生年金に自動的に加入していましたが、退職すると国民年金に切り替える必要があります。これを怠ると未納扱いになり、将来の受給額が減ってしまうこともあります。私自身も夫の退職時に役所へ駆け込み、「こんなに大事なことを知らなかったら危なかった」と冷や汗をかいた経験があります。
国民年金への切り替え手続き
退職後は市区町村の役場で手続きを行います。必要な書類は以下のようなものです。
-
離職票や退職証明書
-
本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカード)
-
健康保険の資格喪失証明書(扶養に入らない場合)
退職後14日以内に届け出を行うのが基本ルールです。私が役所へ行ったときは平日昼間だったので、子どもを連れて待つことになり2時間以上かかりました。役所によっては郵送やオンライン申請が可能な場合もあるので、事前に確認しておくとかなりラクです。
国民年金の支払い方法
国民年金の保険料は全国一律で、毎年見直されます。支払い方法は主に3つです。
-
納付書でコンビニや銀行から支払う
-
口座振替を設定する
-
クレジットカード払いを利用する(申請制)
私も最初は納付書で支払っていましたが、子どもが寝ている隙に慌ただしくコンビニへ行くのが負担で、後に口座振替に切り替えました。自動で引き落とされる安心感は大きく、「払い忘れ」のストレスから解放されました。
前納による割引制度
国民年金は前納すると割引があります。6か月、1年、2年単位で支払うことができ、最大で1万円以上お得になる場合もあります。
私の家庭でも一度2年前納を利用しました。まとまった出費にはなりましたが、長期的に見れば節約になるので、余裕があるときにはおすすめです。
免除や納付猶予制度の活用
退職直後は収入が減るため、保険料を支払うのが難しいケースもあります。そんなときに利用できるのが免除や猶予制度です。
-
全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除がある
-
収入が少ない場合や失業した場合に申請できる
-
若年者納付猶予制度(30歳未満)もある
私の知人は失業中に全額免除を申請し、家計を守ることができました。ただし、免除や猶予を利用するとその分年金額が減る可能性があるので、将来的に追納する選択肢も考えておくと安心です。
未納は絶対に避けるべき
免除や猶予を申請せずに放置してしまうと「未納」になります。未納が続くと将来年金を受け取れなくなる可能性もあり、障害年金や遺族年金といった保障も受けられなくなります。
私も夫の退職直後、年金の切り替えを知らずに数週間放置していたことがありました。役所からの督促状を見て慌てて手続きをしたのですが、もしそのまま放置していたら…と思うとゾッとします。「未納だけは絶対に避ける」これが年金に向き合う上で最も大事なことだと痛感しました。
家族で共有することの大切さ
年金の手続きや支払いは、つい夫婦のどちらか一方に任せがちです。ですが、退職後は家計全体に関わる問題なので、家族で共有することが大切です。私たちも「今月は年金の引き落とし日だね」と声を掛け合うようになり、自然と意識が高まりました。
支払い方法と家計管理のコツ
退職後の保険料は、これまでのように給与から天引きされなくなるため、「自分で支払う」という意識が必要です。支払いの仕組みを理解して、家計に組み込む工夫をしておかないと、うっかり未納になってしまうリスクもあります。ここでは、実際の支払い方法と、私が体験して役立った家計管理の工夫をまとめます。
納付書での支払い
最初に届くのは「納付書」です。コンビニや銀行、郵便局で支払うことができます。手軽ですが、毎月行く手間があるので、子育て家庭にとっては大きな負担になりがちです。私も最初は子どもを連れてコンビニへ行っていましたが、ぐずったり雨の日だったりすると「今日は無理だ…」と先延ばししそうになりました。
口座振替に切り替える
そこで便利なのが「口座振替」です。毎月自動で引き落とされるので、支払い忘れを防げます。役所や年金事務所で申し込みをする必要がありますが、一度手続きしてしまえばとてもラクです。私は口座振替に切り替えてから安心感がぐっと増しました。
クレジットカード払いの活用
一部自治体や制度ではクレジットカード払いにも対応しています。ポイント還元が受けられるので、家計的にお得です。我が家も国民年金をカード払いにしたときは、ちょっとしたボーナス感覚でポイントが貯まりました。ただし、手続きできるかどうかは地域によって違うので、確認が必要です。
前納制度での割引
国民年金は「6か月前納」「1年前納」「2年前納」などで支払うと割引があります。私も一度まとめて支払ったとき、数千円安くなって「こんなに違うんだ!」と驚きました。まとまった資金があるときには検討するといい方法です。
家計の見直しと優先順位
退職後は収入が不安定になるため、固定費の見直しが欠かせません。
-
外食を減らす
-
サブスクサービスを一時的に解約する
-
電気・通信プランを見直す
私たちも夫の退職直後は「しばらくは節約モードで行こう」と家族で話し合い、保険料を優先して確実に払えるようにしました。子どもも「今日は外食じゃなくておうちごはんだね」と納得してくれて、家族みんなで支え合う時間になりました。
支払いスケジュールを家族で共有
カレンダーアプリや冷蔵庫のメモに「〇日 保険料引き落とし」と記録して、夫婦で共有するのも安心です。私の家では「引き落としの日=確認日」として、通帳を一緒にチェックしています。お金のことを夫婦でオープンに話し合う習慣ができて、以前よりも協力しやすくなりました。
私の体験談|退職後の保険料に向き合った日々
夫が退職したとき、私たち家族は「次の仕事が決まるまでの間、どうやって生活を安定させようか」という不安でいっぱいでした。特に大きな悩みは、健康保険や年金などの保険料の支払いです。会社員時代は給与から自動的に引かれていたため意識していませんでしたが、退職後は自分で手続きをして支払いをしなければなりません。
手続きの嵐に振り回された日々
退職してすぐに役所へ行き、国保と年金の切り替え手続きをしたのですが、必要書類が多く「これが足りません」と何度も差し戻されました。子どもを連れていたので、窓口で泣き出したり、長時間の待ち時間でぐずったりして大変だったのを今でも覚えています。帰宅後、夫に「また明日行かないといけないみたい」と伝えると、夫も「本当にややこしいね」と苦笑いしていました。
家計のシミュレーションに追われる夜
夜は夫と一緒にダイニングテーブルに座り、電卓を片手に保険料のシミュレーションを繰り返しました。
「任意継続だと月にこのくらいかかるね」
「国保にしたら少し安いけど、来年はどうなるかな」
そんなやり取りを何度も重ねました。子どもが「ママ何してるの?」と覗き込んできて、「大人の勉強だよ」と笑ってごまかしたこともありました。
扶養に入れるかどうかの壁
最終的に私は夫の扶養に入れるかどうかを確認することになりました。収入要件があるため、少しでも働き方が変わると対象外になる可能性があってドキドキしました。結果的には無事に扶養に入れたのですが、会社に出す書類や住民票などを揃えるのに時間がかかり、「もうこれ以上書類は見たくない!」と叫びたくなるほどでした。
扶養に入れたときの安心感は本当に大きく、毎月の保険料負担がゼロになった瞬間はホッと肩の力が抜けたのを覚えています。
支払いを忘れない工夫
国民年金は納付書払いから口座振替に切り替えました。最初の頃は「コンビニで払うのを忘れそう…」と不安でしたが、自動引き落としに変えてからは安心感が全然違いました。冷蔵庫のカレンダーに「〇日:年金引き落とし」と書いて、夫婦で声を掛け合う習慣もできました。
家族で学んだこと
振り返ると、退職後の保険料に向き合う日々は大変でしたが、家族にとって学びの時間でもありました。子どもにも「大人になるとこういう手続きがあるんだよ」と話しながら一緒に郵便局へ行ったり、家庭でお金のことを話し合うきっかけになったり。
結果的に「面倒なことを後回しにしない大切さ」「お金の流れを家族で共有する大切さ」を実感しました。今では夫婦で家計をオープンにし、子どもも「今日は電気消さなきゃね」と節約を意識してくれるようになりました。
まとめ|安心して退職後の生活をスタートしよう
退職後の保険料の支払いは、誰にとっても大きな負担であり、分かりにくい部分が多いです。でも、健康保険や年金の仕組みを知り、自分の家庭に合った方法を選べば、無理なく乗り越えられます。「早めに調べて、早めに動く」ことが一番の安心材料です。今から準備しておくことで、退職後の生活を前向きにスタートさせられますよ。