わが家の長男が成人式を迎えることになり、うれしさと同時に「どんな服装がいいの?」という悩みに直面しました。スーツにする?袴も人気って聞くけど浮かない?親として恥ずかしくない格好を選ばせたい。でも、本人の好みもあるし、予算も考えないと…。
この記事では、成人式での男性の服装マナーや、今どきの人気スタイルの傾向を、わが家の体験も交えて紹介します。同じようにお子さんの成人式準備を進めている方にとって、少しでも参考になればうれしいです。
成人式の服装、男性はスーツ?袴?悩んだ背景
わが家の息子の第一声は「目立ちたくない」
「スーツでいいかな」――息子の第一声でした。
学校の行事でも目立つのが苦手なタイプで、あまり派手な格好には興味がない性格。たしかに、親から見ても控えめで穏やかな性格なので、袴姿で注目されるのは落ち着かないのかもしれません。
とはいえ、成人式は一生に一度の晴れの舞台。
小さなランドセルを背負って入学した日が昨日のように思い出されて、そんな息子がもう成人かと思うと、親としては感慨深くて。「せっかくだから袴も素敵だよ」とすすめてみたものの、本人は首を傾げるばかり。
「友達がみんなスーツだったら、ちょっと浮きそう」とも。
やっぱり、周囲とのバランスや“浮かないか”というのは、本人にとっては大事なポイントなんだなと感じました。親としての想いと、本人の気持ちのバランスをどう取るかが悩みどころでした。
スーツが多数派?それとも袴がトレンド?
私自身、「最近は袴の子が増えてるって聞いたけど、実際どうなの?」と気になって調べてみることに。
SNSで見かける写真はたしかに袴姿の子が多くて、まるで芸能人のような華やかな写真もたくさん。でも、実際の成人式当日の会場の様子を調べてみると、全体で見るとスーツが7〜8割という印象が強いようでした。
式典が厳かな雰囲気で行われる地域では、特にスーツ率が高め。
「浮かない服装を」という本人の気持ちもわかるなと、納得しました。
一方で、地元の友人同士で写真を撮ったりSNSにアップしたりするのがメインになっている地域では、「記念に袴を着てみたい」という男性も増えているとのこと。美容室や衣装レンタルのプランも年々充実しているようです。
ただ、袴には袴の良さがあるように、スーツにもスーツの魅力があります。
特に、スーツは式後の同窓会や就職活動などでも使い回しがしやすく、コスパ面でのメリットも大きいと感じました。
成人式での男性の服装マナーとは?
地域の「式典」か「同窓会」かをチェック
成人式とひとことで言っても、地域によって「式典中心」か「同窓会重視」かで服装の空気が変わってくるのだと知りました。
うちの地域では、午前中に市主催の厳かな式典があり、午後には中学時代の仲間との同窓会が開かれます。式典は市長の挨拶や表彰が行われる、いわば公式行事。そう聞いてから、改めて服装のマナーについて調べてみることにしました。
まず気をつけたのは、清潔感と落ち着いた色味のある装いを意識すること。
息子にも「スーツの色が暗めでも、ネクタイで少し明るさを出すと華やかになるよ」とアドバイスしながら、何本か候補を一緒に選びました。
私自身、普段の買い物でそこまでネクタイの色に注目したことがなかったのですが、こういう節目になると“きちんと見えるための小さな工夫”が大切なんだなと実感しました。
式典が終われば、今度はカジュアルな雰囲気の同窓会。
ただし、フォーマルすぎる袴や、かっちりしすぎたスリーピーススーツだと動きにくさも出てくるとのこと。「着心地」「移動のしやすさ」も、事前に確認しておいてよかったポイントでした。
派手すぎる服装は避けるのが無難
SNSなどでよく見かける「白袴×金髪」や、「真っ赤なスーツ」といった派手なスタイルは、たしかに目を引きます。特に袴スタイルは、周囲からも注目されやすく、写真映えはばっちり。でも、私自身は少し不安もありました。
「写真に残るってことは、ずっと見返すことになるよ」
「あとから見て“あの時は若かったね”で済むならいいけど、恥ずかしいって思うかもしれないよね」
そんな話をしながら、息子と一緒に慎重に色味を選んでいきました。結果的に選んだのは、紺とグレーを基調にした落ち着いた雰囲気の袴セット。本人も「これなら安心」と納得した表情でした。
「主役だから目立ってもいい」とは思いつつも、「誰に見られても気持ちのいい格好」という基準は、やっぱり外せないなと感じました。
派手さを追いすぎると、式典会場で浮いてしまったり、写真を見た親族からの反応が微妙だったり…といったケースもあるようです。
服装での個性は大事にしながらも、“場にふさわしいか”という視点も忘れずに持つことが、親としてのサポートの役目だなと思いました。
スーツを選ぶ場合のポイントと人気のスタイル
成人式向けスーツの選び方
スーツを新調するにあたって、まず悩んだのが「色」と「シルエット」でした。
私としては黒がフォーマルで安心かなと思っていたのですが、本人は「地味すぎるのはイヤ」と言うので、いくつか試着して比較してみることに。
最終的に選んだのは、ネイビーに細めのストライプが入ったスリムスーツ。これがとても今どきの雰囲気で、本人の背丈にもよく似合っていました。
店員さんにも「成人式のスーツは黒かネイビーが定番ですが、細身のシルエットやストレッチ素材を選ぶと“かっこよさ”も出ますよ」と教えてもらい、たしかに動きやすさも大事だなと納得。
それから特に実感したのが、サイズ感の大切さ。
同じスーツでも、肩の位置や袖丈、パンツの裾の長さが少し違うだけで全体の印象が変わって見えるんです。息子も「ちゃんとしたのを着るって、こういうことなんだな」と、鏡の前で思わず笑っていました。
ネクタイとシャツで華やかさをプラス
スーツがベーシックな色味だからこそ、小物で少し華やかさを足すのがコツ。
店員さんいわく、「ネクタイが明るいと、写真に映ったときの顔映りが全然違いますよ」とのこと。そこで選んだのは、淡いピンクとシルバーグレーの2本。本人も「ちょっと大人っぽいかも」と嬉しそうでした。
ネクタイ選びの際、「キャラクターものは避けたほうがいい」とアドバイスされたのも印象的でした。成人式はあくまでも節目の式典なので、落ち着いた柄やシンプルな光沢のあるものが好印象につながるとのこと。
シャツについても、最初は迷いましたが、やはり白が一番フォーマルで安心感があるようです。
ただ、ほんのりブルーがかったシャツも爽やかで、写真にすると顔色が明るく見えるメリットもあると聞き、「これは春っぽくていいね」と、息子も気に入っていました。
革靴と靴下にも要注意
意外と見落としがちなのが足元。でも、全身を見たときに靴が汚れていたり、靴下が派手すぎたりすると、一気に印象が崩れてしまうんですよね。
うちでは、黒のプレーントゥの革靴を新調しようか迷ったのですが、手持ちの靴をしっかり磨けばまだ履けそうだったので、式の1週間前に家族で靴磨きタイムを設けました。「ちゃんと磨くとツヤが出るんだね」と息子も楽しんでやってくれました。
靴下も地味に大事なポイントです。
スーツの裾からチラリと見えるだけでも印象に関わるので、柄ものや白ソックスは避けて、黒かネイビーの無地を用意しました。
普段はあまり意識しないところだけど、こうした細部への気配りが「きちんとした印象」につながるんだなと、改めて実感。成人式は、ただの行事じゃなくて「大人としての第一歩」として、身だしなみにも意味があるんだと感じました。
柄が入りすぎていない分、上品にまとまり、写真映えもバッチリ。
「ちょっと武士っぽくてかっこいい」と息子もご満悦でした。
また、髪型やメイク(眉の整え方など)も意外と大事。
清潔感があること、目元がすっきりしていることが和装を引き立てるポイントになるとアドバイスを受け、前日に美容院で整えてもらいました。
写真に写ったときに「かっこいい」「似合ってる」と思えるように、細かなディテールにもこだわることが、袴スタイルをより魅力的に見せるコツだと実感しました。
家族として気をつけたこと・準備したこと
写真撮影のタイミングを考える
成人式当日は、思っている以上にバタバタします。
本人の準備だけでなく、移動、式典の時間、友人との写真、同窓会…とスケジュールがギュウギュウ詰め。最初は「式のあとに撮影すればいいかな」と思っていたのですが、よくよく考えると、悪天候や会場の混雑でゆっくり写真を撮る余裕がないかもしれないと気づきました。
そこで私たちは、式の1週間前にスタジオで前撮りをすることに。
結果的にこれが大正解でした。時間にも気持ちにも余裕があり、家族みんなでリラックスしながら写真を撮ることができました。
スタジオのスタッフの方が「笑って〜」と声をかけてくれる中で、親子で撮った一枚は、額に入れてリビングに飾りたいほどの宝物になりました。
ちなみに、袴姿の場合は着付けに時間がかかることもあり、前撮りプランを活用すると本番当日がぐっとラクになります。特に祖父母世代に写真を見せたいご家庭には、スタジオ撮影の高画質な仕上がりがとてもおすすめです。
家族の服装とのバランス
主役はもちろん息子。でも、一緒に写真に写る家族の服装も、意外と大切だと感じました。
とくに母親の私自身があまりにラフな格好だと、並んだときに「ちぐはぐ感」が出てしまうのでは…と心配に。
そこで私は、黒のテーパードパンツに白のブラウス、そしてジャケットを合わせたきれいめなスタイルにしました。
式典に参列するわけではないけれど、「記念写真にふさわしい装い」というのを意識しました。
夫も、普段使いのジャケットではなく、きちんとしたスーツをクローゼットから引っ張り出してきて試着。「ベルトが合ってるか?ネクタイはどれがいい?」と久しぶりの“晴れの日”の準備に、少し緊張している様子が微笑ましかったです。
家族みんなが少しずつ装いを整えることで、“特別な一日”をきちんと祝う空気が自然と生まれた気がします。
トラブル回避のためのチェックリスト
成人式当日に向けて、準備すべきことはたくさんあります。
前日になって「靴がない!」「ネクタイどれだっけ?」と慌てないように、私は手書きでチェックリストを作って、息子と一緒に一つずつ確認しました。
以下は、わが家で実際に活用したチェック項目です。
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式場までの交通手段(公共交通機関?車?時間の余裕は?)
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スーツ or 袴一式の確認(上下・シャツ・小物・ネクタイ・羽織など)
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靴は磨いてあるか?サイズは合っているか?
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前日に着る服と当日の持ち物を分けておく
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ヘアセットや眉毛カットの予約確認(和装のときは特に)
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式後の同窓会の場所や連絡手段も事前にチェック
こうした項目を、「一緒に準備する」こと自体が、成人を迎えるわが子との貴重な時間になりました。
前日の夜に「準備OK!」と親子で確認しあえたことで、当日は気持ちに余裕を持って見送ることができました。
お祝いの一日は、服装だけでなく「心の準備」も大切なのだなと、改めて感じました。
まとめ|成人式の服装は「本人らしさ×品の良さ」で
成人式は、人生に一度の大切な節目。男性の服装選びには、「本人の希望」と「家族の想い」の両方を大事にしたいものです。スーツも袴も、どちらも素敵。でも、大切なのは清潔感と節度を守った装いで、気持ちよく当日を迎えることだと実感しました。
わが家の準備が、どなたかのヒントになりますように。ぜひ、お子さんとたくさん話し合って、納得のいく一着を選んでくださいね。