入園式って、子どもにとっても家族にとっても大きな節目。
「せっかくの記念日だから、写真をちゃんと残したい」と思いつつ、いざ当日になるとバタバタしてしまって、思ったような写真が撮れなかった…そんな経験、ありませんか?
私も長男の入園式のとき、気合いを入れてカメラを持って行ったのに、あとで見返すとブレていたり、変な顔をしていたりでちょっとがっかり。
でも、次男のときはその反省を活かして、「これは残したい」と思える写真がたくさん撮れました。
この記事では、実際の体験をもとにした「入園式写真をうまく撮るコツ」をお伝えします。家族みんなの笑顔を、ちゃんとカタチに残すためのヒントを詰めました。
写真映えする服装と身だしなみのポイント
家族全体の「色のトーン」をそろえる
入園式の写真は、主役の子どもだけでなく、家族全員で写る機会がとても多いですよね。
せっかくなら、全体としてバランスよく見えるように、服の色味やトーンを意識しておくと、ぐっと写真映えします。
私たちが意識したのは、「家族でテーマカラーを決めること」。
うちの場合はネイビー×白に統一して、私と夫はネイビーのジャケット、子どもたちは紺のブレザーに白シャツでそろえました。
この色合いなら入園式のフォーマルな雰囲気にもぴったりで、かたすぎず柔らかい印象になります。
また、色味をそろえることで、背景がどんな場所でも写真全体に一体感が生まれます。
桜の下でも園の玄関前でも、「まとまりのある家族写真だね」と後から見返したときに感じられるので、本当におすすめです。
もちろん、全く同じ色でそろえる必要はありません。
「淡い色でまとめる」「アクセントカラーを1人にだけ入れる」など、自分たちらしいバランスを楽しむのも素敵です。
ヘアスタイルと靴まで意識する
服装を整えても、いざ写真を見返してみると、「あれ…なんだかスッキリ見えない?」と思うこと、ありませんか?
その原因は、意外と「髪型」と「靴」にあることが多いんです。
入園式の朝はとにかく慌ただしいので、私は前日のうちに家族全員の準備を済ませておくようにしています。
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私と夫は、前日に整髪料やアイロンで形を整えておく
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靴は前夜に磨き、汚れやホコリを落としておく
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子どもの寝癖対策に、朝用のスタイリングスプレーを準備しておく
このひと手間だけで、写真に写る印象が全然違います。
特にアップで撮る写真では、髪のハネや肩に乗ったフケ、靴の汚れなどが意外と目立つもの。
撮影してくれる相手はそこまで気づかないけれど、あとで自分が見たときに「あ〜、もったいない」となることも…。
うちでは「顔まわり」「靴」「手元(ネイルやハンカチなど)」の3点は、撮影前に軽くチェックするようにしています。
写真に写るのはほんの一瞬ですが、その一瞬を大切にしたいという気持ちが、家族にとっても良い思い出になる気がします。
写真を撮るタイミングを決めておく
いちばんの狙い目は「式が始まる前」
入園式当日は、とにかく慌ただしく時間が過ぎていきます。
着替えや準備、移動などにバタバタしていると、写真を撮るタイミングを逃してしまうことも。
だからこそ、「いつ撮るか」を事前に決めておくことがすごく大事なんです。
我が家では、いくつか試した結果、やっぱり一番のおすすめは「式が始まる前」。
子どももまだ緊張しながらも元気があって、服装や髪型も整ったまま。自然な笑顔を引き出しやすいのは、この時間帯です。
受付を済ませたら、すぐに園の前や玄関前で記念撮影。
このとき、背景に「○○幼稚園」や「祝 入園式」と書かれた看板が写るようにすると、“いつ・どこで”が一目でわかる1枚になります。
あとでフォトブックを作るときや、祖父母に送るときも、「この写真があるとわかりやすいね」とよく言われます。
時間に余裕があれば、玄関前だけでなく園庭や花壇の前など、背景に変化をつけて2〜3カット撮っておくと、あとで見返すときに楽しいですよ。
「式のあと」は余裕があればでOK
「式が終わったら撮ろう」と考えている方も多いと思いますが、実際はなかなかうまくいかないことが多いです。
我が家でも、長男の入園式のときは「最後に園庭で撮ればいいよね」とのんびり構えていたのですが、
式の途中でぐずり始めて、そのままテンションが戻らず…。
いざ写真を撮ろうとしても、全然カメラを見てくれず、撮れたのは不機嫌顔ばかりでした(苦笑)
式のあとって、子どもは疲れているうえに、お腹がすいていたり、トイレに行きたかったり、靴や服が乱れていたりと、実はベストな状態ではないんですよね。
もし撮るのであれば、親が「早めに切り上げて帰る段取り」をつけたうえで、「あと1枚だけね」とテンポよく撮るのがポイントです。
「前撮り+少しだけ後撮り」でバランスよく
とはいえ、式のあとはクラス看板の前や担任の先生との写真など、やっぱり残しておきたいシーンもありますよね。
そんなときは、「式の前に家族写真・式のあとに園の雰囲気や先生との写真」と役割を分けておくと、どちらもバランスよく残せます。
我が家では、式が始まる前に家族で集合写真を撮り、終わったあとにクラスの看板前で友達との写真を撮るようにしています。
「全部を完璧に撮ろう!」と思うとプレッシャーになってしまうので、“ここだけは絶対残したい”を決めておくと、気持ちもラクになります。
とくに家族全員が写る写真は、前半にしっかり撮っておくと安心です。
自然な笑顔を引き出すコツ
カメラ目線より「親子の会話」を意識する
入園式の写真って、つい「はい、こっち見て〜!」「笑って〜!」と声をかけたくなりますよね。
でも実際には、そう言われるほど子どもはぎこちなくなってしまうことが多くて…。
特に緊張している入園式のような場では、「作り笑い」よりも「自然な表情」を引き出す工夫がとても大切だなと感じます。
私が意識しているのは、カメラを意識させるよりも、“親子のやりとりの中で出る表情”を大切にすること。
たとえば、手をつないで歩きながら「今日はがんばったね〜」「大きくなったね」と声をかけると、子どもの顔がふわっとほぐれてくるんです。
そのタイミングを見計らって、夫に「今、撮って!」とアイコンタクト(笑)
そんな風に撮った写真は、後から見てもすごく自然で、私自身が大好きな1枚になります。
また、園の門の前や園庭を歩いているときなど、構えずに話しかけながら歩いている瞬間は本当にシャッターチャンス。
無理に立たせて「笑って〜!」よりも、日常の延長のような自然な写真の方が、あとで見返したときに胸にじんとくるものがある気がします。
おやつやお気に入りの小物も活用
とはいえ、いつもいつも自然な笑顔を引き出せるわけじゃありませんよね。
特に、式の直前や直後などは疲れや緊張で子どもが不機嫌になることもよくあります。
そんなときに役立つのが、“子どもが思わず笑顔になるアイテム”を仕込んでおくこと。
うちでは、お気に入りのキャラクターが描かれたハンカチや、小さなぬいぐるみ、お気に入りのミニお菓子(ラムネなど)をバッグに忍ばせておきます。
写真の前に「これ、あとで一緒に食べようね」と見せたり、「○○くんも一緒に写ろうか」とぬいぐるみを出すと、ぱっと表情がやわらぐんですよね。
ただし、注意したいのは“汚れるものは避ける”ということ。
チョコレートやジュース系のおやつは、せっかくの服を汚してしまう原因にもなるのでNG。
ラムネや小さなおせんべいなど、口の中ですぐ溶ける&手が汚れにくいものがベストです。
また、シャボン玉や風車など、その場で少し遊べる小道具を使うと、動きのある写真が撮れて楽しいです(もちろん周囲の状況を見てですが)。
撮影が終わった後のお楽しみとしても、「頑張ったら使おうね」と伝えるだけで子どものモチベーションがアップします。
このように、“笑って”ではなく、“笑顔が自然に出る状況をつくる”ことを意識するだけで、入園式の写真がぐっと素敵になります。
子どもにとっても、無理やり笑わされた記念写真よりも、安心できる人と一緒に過ごしたあたたかな時間が写っている写真の方が、きっと心に残るはず。
家族にとって、そんな1枚が残せたら嬉しいですよね。
写真の構図やアングルにもひと工夫
顔の位置を「中心より少し上」に
写真を撮るとき、「どこを中心にするか」を意識するだけで、仕上がりの印象がぐっと変わります。
特にスマホで撮影する場合は、被写体(顔)の位置を画面の“中央よりやや上”に持ってくると、安定感のあるバランスのいい構図になります。
逆に、顔がど真ん中にあると、上下に余白ができすぎて、少し間のびして見えてしまうことも。
うちは、スマホのグリッド線(3分割の目安線)をオンにしていて、顔のラインが上の横線付近にくるように意識しています。これだけでぐっと見栄えがよくなりますよ。
子どもと同じ目線に合わせる
特に小さなお子さんが主役の入園式では、“大人がかがんで子どもの目線に合わせる”ことが大事です。
上から見下ろすアングルだと、子どもの表情が見えにくくなったり、頭が大きく見えてしまったりします。
私も最初は立ったまま撮っていたのですが、あとで見返すと「なんか子どもが小さく見えてしまう…」とがっかり。
それ以来、私はしゃがんで子どもと同じ高さになるようにしています。
親子で目線がそろった写真は、ぐっと距離感が縮まって見えるので、写真から伝わる雰囲気もとてもあたたかくなります。
園の玄関や看板の前など、背景がしっかり写る場所では特に意識してみてくださいね。
「引きの構図」で背景や服装も写す
つい可愛い表情を逃さないようにと、顔ばかりアップで撮りがちですが、
入園式のような“記念日”は、背景や服装もしっかり写した引き写真の方が思い出になります。
子どもの制服姿や家族のコーディネート、周囲の雰囲気、桜や看板などの背景——
それらが全部一緒に写っていることで、「いつ・どんな場所で・どんな気持ちだったか」があとから蘇ってくるんです。
たとえば、園の門の前で家族で並んで撮るときは、できるだけ全身が写るように少し後ろに下がって構えると◎。
少し余白が多いかな?というくらいの方が、あとでトリミングもできて安心です。
縦構図と横構図、どちらも撮っておく
そして忘れがちなのが、「構図の向きを変える」こと。
私も最初の頃は縦構図ばかりで撮っていたのですが、フォトブックを作るときやSNSに載せるときに「ここは横で撮っておけばよかった…」と後悔したことが何度もあります。
だから最近は、1つの場面で縦と横の両方を撮るようにしています。
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縦構図は人物をしっかり中心にとらえやすく、全身写真にぴったり
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横構図は背景が広く写るので、園の建物や桜並木と一緒に撮ると◎
同じ場所でも、向きが違うだけで雰囲気がガラッと変わるので、あとから使い分けしやすくなります。
撮った写真はすぐにチェックせず、まずはいろんなアングルを何枚か撮っておく。
帰ってからじっくり選ぶ方が、慌ただしい現場で焦らずにすみます。
「なんだかうまく撮れないな」と思ったときほど、一歩下がってみたり、かがんでみたり、少し左右に動いてみるだけで、ぐっと写真が整って見えるので試してみてくださいね。
スマホ?カメラ?どっちで撮るか迷ったら
スマホでも十分キレイに撮れる時代
最近のスマートフォンって本当にすごいですよね。
私はずっと一眼カメラ派だったのですが、いまでは明るい屋外での撮影なら、スマホでも十分すぎるくらいキレイに撮れるなぁと実感しています。
特にiPhoneやGoogle Pixelなどは、ポートレートモードの精度が高くて、背景がふわっとぼける印象的な写真がワンタッチで撮れちゃいます。
まるでプロのような仕上がりなのに、構える時間は数秒。これは本当にありがたいです。
また、スマホは起動も速くて、シャッターチャンスを逃しにくいのも魅力。
子どもが急に笑ったときや、「今!」という瞬間にすぐ反応できるのは、やっぱりスマホならではの強みだと思います。
片手でサッと撮るとブレやすかったり、指がレンズにかかってしまうことも多いので、
私は最近、小さなスマホ三脚やグリップ付きのスマホスタンドを使うようにしています。
固定して撮るだけで、写真の安定感がまるで違います。
それに、タイマー機能と組み合わせれば、家族全員でのセルフショットも撮れるので、1台持っておくと便利ですよ。
一眼レフ・ミラーレスを使うなら「事前練習」を
もちろん、「せっかくの記念日だから、ちゃんとしたカメラで撮りたい」という方も多いと思います。
私も長男のときは気合を入れて、久しぶりに一眼レフを引っ張り出して持っていったのですが…
設定をまったく覚えていなくて、露出オーバーの白飛び写真を大量に量産…!
楽しみにしていたはずなのに、落ち込んで帰ったのを今でもよく覚えています(泣)
なので、もし一眼カメラやミラーレスを使う予定なら、当日のぶっつけ本番は絶対に避けるべきです。
おすすめは、式の前の休日に公園や家の庭で、実際の服装や時間帯に近い環境で撮影練習をしてみること。
晴れの日・曇りの日で設定がどう変わるか、子どもが動いているときにピントが追いつくかなど、確認しておくと本番で慌てずにすみます。
また、SDカードの残量チェックやバッテリーの充電忘れもよくあるミスなので、前日には必ず点検を。
私は予備バッテリーと小さなレンズクロスをポーチに忍ばせておくようにしています。
スマホとカメラ、両方の“いいとこ取り”もおすすめ
ちなみに我が家では、「メインはスマホ」「本気の数枚はカメラ」と使い分けるスタイルに落ち着いています。
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子どもの自然な表情や移動中の様子はスマホでパシャッと手軽に
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看板前や家族全員の記念写真はカメラでしっかり構えて撮影
こうすることで、どちらかに頼りすぎず、失敗も防げるのでおすすめです。
なにより、あとから見返したときに「いろんな表情・雰囲気が残ってる!」と感じられるのが嬉しいです。
スマホでもカメラでも、家族の“その瞬間”をちゃんと残しておきたいという気持ちが一番大事だなと、私はいつも思います。
準備が整っていれば、きっと素敵な1枚が残せますよ。
家族写真は「お願いできる人」を決めておく
当日は誰かに頼んだ方がスムーズ
入園式で撮りたい写真の中でも、意外と忘れがちなのが「家族全員で写った写真」。
せっかく家族でそろっているのに、いざ見返してみたら誰かがいつも写っていない…なんてこと、ありませんか?
私も長男の入園式のとき、セルフタイマーで撮ろうとスマホを花壇の縁に立てたら、タイマーが切れる前に子どもが走り出してしまい、結局ブレブレの写真ばかり。
セルフタイマーって、意外と難しいし、タイミングが合わないことも多いんですよね。
それからは、あらかじめ「お願いできそうな人」を決めておくようにしています。
たとえば、私は同じクラスのママ友に「お互いに家族写真を撮り合わない?」と声をかけました。
すると、「あ、それ私も思ってた!絶対そうしよう!」と快く引き受けてくれて、お互いに良い写真が撮れました。
お互いの家族写真を交互に撮るだけで、全員がしっかり写った、温かみのある写真が残せるんです。
また、私が見かけたあるママさんは、一眼レフを首から下げていて、三脚まで持参されていたんですが、
「もしよかったら、お互い撮り合いませんか?」と声をかけている場面も。
同じように“撮る気満々”の人同士で協力し合えると、ぐっと安心感があります。
「撮ってもらう場所・タイミング」を決めておくと安心
お願いするのが決まったら、どこで撮ってもらうか・どのタイミングで声をかけるかも、軽くイメージしておくとスムーズです。
我が家では「園の門の前で、受付前に1枚」「式後にクラスの看板前で1枚」と、あらかじめシーンを決めていました。
そうしておくと、相手にも「今ここでお願いしていい?」と頼みやすいし、自分たちも「どこで撮ろうか…」と迷わず行動できます。
もちろん、状況によって変更はあってOK。
でも、“とにかく1枚は撮ってもらう”という気持ちだけは、忘れずに持っておくことが大切だなと感じています。
写真館や出張カメラマンの利用も選択肢に
「頼める人がいない」「撮影に集中したい」という方には、プロのカメラマンにお願いするのもひとつの方法です。
最近は、入園式にあわせて出張撮影してくれるフォトグラファーさんが増えてきていて、
園の近くで予約しておくと、式の前後にしっかり時間をとって撮影してもらえるサービスもあります。
うちの妹はプロにお願いしていて、園の桜の前やクラスの看板の前など、何パターンも丁寧に撮ってもらっていました。
しかも、データだけでなく、フォトブック付きのプランだったので、そのまま祖父母へのプレゼントにもなって一石二鳥。
費用は多少かかりますが、「絶対に失敗したくない」「思い出としてきちんと残したい」という人には本当におすすめです。
特に共働きで忙しいご家庭や、普段なかなか家族写真が撮れないという方には、時間と安心を買うという意味でも価値があると思います。
「声をかける勇気」が未来の1枚になる
家族写真は、スマホ1台でも、声かけひとつでも、あとから見返したときに“ああ、この1枚があってよかったな”と思える宝物になります。
お願いするのって少し勇気がいりますが、
「大事な1日だから、よかったらお願いできますか?」の一言で、きっとほとんどの方は快く応えてくれるはずです。
忙しくてバタバタしがちな入園式こそ、「たった1枚」にこだわってみる価値があると、私は実感しています。
まとめ|“バタバタの中でも、1枚だけでもいい写真を”
入園式はあっという間。でも、そこで撮った1枚の写真が、何年経っても心に残るものになるんですよね。
うちは、玄関前で手をつないで笑った写真を今でも飾っています。
正直、全部がうまくいったわけではないけれど、「この1枚があってよかった」と心から思える一瞬です。
完璧じゃなくても大丈夫。
「1枚でも、家族の“今”が残せたらOK」と思えば、写真撮影ももっと気楽になります。
この記事が、あなたとご家族の大切な記念日のヒントになれば嬉しいです。
どうか素敵な1日を、写真に残してくださいね。