「お正月って、おせち作ってお雑煮作って、家族でお祝いするもの」
ずっとそう思ってきた私にとって、親戚の不幸で初めて喪中のお正月を迎えることになったとき、正直すごく悩みました。
「おせちは食べちゃダメ?」「年越しそばもNGなの?」
そんな疑問が次々と浮かび、どう過ごせばいいのか分からなくなったんです。
でも調べてみると、喪中でも無理に我慢する必要はなく、家族の気持ちを大切にしながら過ごせる方法があることが分かりました。
この記事では、喪中のお正月料理や過ごし方について、私自身の体験を交えてお伝えします。
喪中のお正月は何が違うの?
喪中と聞くと、「お正月も何もしちゃいけないのかな…」と不安になりますよね。
私も初めて喪中のお正月を迎えるとき、「おせちもダメ?年越しそばも?お年玉はどうしよう…」と頭の中がハテナだらけでした。
でも実際には、「喪中=お正月禁止」ではなく、「お祝い事を控える」という意味なんです。
たとえば、門松や鏡餅、華やかな飾り付けは避けるべきとされていますが、日常生活を送るうえでは、特別に制限されることはありません。
おせちやお雑煮なども、忌中でなければ家庭の判断で食べてもいいんですよ。
喪中と忌中のちがい
ここで、よく混同してしまう「忌中」と「喪中」の違いについても整理しておきましょう。
私も最初は全然分からず、母に電話して聞いたりネットで調べまくったりしていました。
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忌中:亡くなってから四十九日までの間のこと。この期間は故人を供養するため、特にお祝い事は慎むべきとされます。お参りや挨拶回りも控えることが多いです。
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喪中:忌明け(四十九日法要)を終えたあとから一年間、身を慎む期間。年賀状やお正月のお祝いを控える風習がありますが、日常生活は通常通りで問題ありません。
つまり、忌中でなければ、喪中であってもある程度は日常を取り戻して大丈夫ということ。
私自身も、忌明けが過ぎていたため、派手なお祝いは控えつつも、「家族で静かに過ごすお正月」にしようと決めました。
子どもたちにも、「今年はおじいちゃんが亡くなったから、ちょっとだけ静かに新年を迎えようね」と伝えたら、「わかった」と素直に聞いてくれて。
こうして家族で話し合いながら、その年なりのお正月を過ごすことができたんです。
喪中のお正月料理|おせちは食べていい?
喪中のお正月で、一番悩んだのが「おせち料理」でした。
毎年、お正月といえばおせちを作って、元旦の朝にみんなで「今年もよろしくね」って言いながら食べるのが当たり前だと思っていたからです。
でも、喪中だと「お祝い事は控える」って聞くし…
「おせちは祝い膳だから、喪中はダメ」と小さい頃に祖母から聞いた記憶もあって、どうしたらいいのか分かりませんでした。
調べてみると…
いろいろ調べてみると、
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忌中(四十九日が終わるまで)は避けたほうがいい
この期間は特に慎むべきとされるため、おせちのようなお祝い料理は控える家庭が多いそうです。 -
喪中(忌明け後から1年)は、食べるかどうかは家庭の考え方次第
「故人を偲びつつ、家族で静かに過ごす」という意味で、おせちを作らない家もあれば、「普通に食べる」という家もあるそう。
つまり、地域や家の考え方によって違うんですよね。
我が家の選択
私は夫と相談して、「今年はおせちは作ろう。でも、お祝いムードにはしないようにしよう」という結論になりました。
お重には詰めず、大皿に筑前煮や黒豆、だし巻き卵を盛り付けて、普段の食卓の延長線上みたいに出すことに。
重箱に詰めるとどうしても「お正月感」が強くなるけど、大皿に盛るだけでいつもの夕飯みたいな雰囲気になるんですよね。
娘も、「これおせち?いつもの煮物じゃん」と笑っていて。
その笑顔を見て、「あぁ、無理して我慢する必要はないんだな」とホッとしました。
「食べない」という選択肢もOK
ちなみに、私の友達はお義母さんに「喪中だからおせちはなしね」と言われて、完全に作らなかったそうです。
「お正月っぽさがなくて寂しかったけど、義父が亡くなって間もなかったから、それでよかったと思う」と言っていて。
本当に、おせちを食べるか食べないかは家族の気持ち次第なんだなと感じました。
お雑煮や年越しそばはどうする?
おせちの次に悩んだのが、「じゃあ、お雑煮や年越しそばはどうするの?」ということでした。
これも調べてみると、やっぱり地域や家庭の考え方によって違うみたいです。
お雑煮は食べてもいいの?
お雑煮は、お正月に神様にお供えしたお餅をいただくという意味があるため、地方によっては「お祝いだから控える」という考え方もあるそうです。
でも一方で、
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普段の食事として食べる
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お餅を煮るだけのシンプルな雑煮にする
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華やかすぎない具材で作る
など、日常の延長として取り入れる家庭も多いみたい。
私も最初、「お雑煮もダメかな…」と悩みましたが、夫に相談したら
「せっかくだから食べようよ。派手にしなければいいんじゃない?」
と言ってくれて。
年越しそばはどうする?
年越しそばも、縁起物だから喪中は遠慮したほうがいい、という考え方があるようです。
そばは「長寿」や「運気を断ち切る」など、縁起を担ぐ意味で食べられているので、亡くなった方への気持ちから避ける家庭もあるそう。
でも、私の実家では喪中でも普通に食べていました。
「長生きできるように、って意味なんだから、いいじゃない」
と母が言っていたのを思い出して。
我が家の選択
結局、今年も年越しそばは普通に食べることにしました。
「ごめんね、おじいちゃん亡くなったからおそばはなしね」なんて、子どもには酷だと思ったんです。
そばをすする娘を見て、「来年もみんな健康で過ごせますように」って心の中でそっとお願いしました。
お雑煮も作りましたが、今回は鰹節と昆布で丁寧にだしをとり、具材は餅、大根、にんじん、鶏肉と、すごくシンプルに。
あえて色鮮やかなほうれん草や紅白かまぼこは入れませんでした。
でも、家族は「やっぱりお雑煮食べるとお正月って感じがするね」と言っていて。
華やかさよりも、「いつもと同じ味でホッとする」ことが大事なんだなと思いました。
喪中に避けるべき料理や食材は?
喪中のお正月料理を考えるとき、やっぱり気になるのが「どこまで避けるべきなのか」ということでした。
調べてみると、基本的には
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祝い魚(鯛など)
鯛は「めでたい」に通じるため、お祝い色が強く、喪中では避ける家庭が多いそうです。 -
紅白のかまぼこ
見た目からしておめでたい雰囲気がありますよね。お雑煮やおせちに入れると華やかになるけど、今年はやめました。 -
伊達巻や数の子などのお祝い料理
特別感が強いので、喪中の間は作らない人も多いようです。
ただ、こういった料理も「絶対にダメ」というわけではありません。
私の家庭での選択
私も、おせちの代わりに筑前煮やなます、黒豆を作りました。
でも、いつもなら煮物に飾り切りのにんじんを入れていたところを、今年は普通に輪切りに。
かまぼこも紅白ではなく、白だけにしたり、お皿に並べずお雑煮用に少しだけ切ったり。
いつもより地味かもしれないけど、華やかさを控えるだけで、なんとなく気持ちが落ち着く気がしました。
重箱にも詰めず、大皿や保存容器のまま食卓に出すと、お祝い感が薄れて日常の延長みたいになるんですよね。
大切なのは家族の気持ち
こういうとき、一番大事なのは
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お祝いムードを全面に出さないこと
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そして、家族みんなの気持ちを大切にすること
だと思います。
夫も、「無理して全部やめなくていいよ。〇〇(私)が作りたいものを作れば」と言ってくれました。
娘も、「煮物おいしい!」と喜んでくれて。
「喪中だから」と我慢しすぎてギスギスするより、少し工夫して、穏やかに過ごせる形を選ぶことが大事なんだなと感じました。
喪中のお正月|家庭でできる過ごし方
「じゃあ、喪中のお正月って何するの?」と夫に聞かれたとき、正直私もすぐには答えられませんでした。
おせちは控えめにしても、お正月らしいことが何もないのも寂しいし…。
でも、派手にお祝いするわけにもいかないし…。
お年玉は渡してOK
まず気になったのがお年玉。
お年玉って、お祝い事だから喪中はダメなのかな?と思って調べたら、
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お年玉は「子どもへのお小遣い」という意味合いが強いため、喪中でも問題ない
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ただし、「おめでとうございます」は避けて、「今年もよろしくね」「元気に過ごしてね」などと言う
ということが分かりました。
私も姪っ子甥っ子には例年通りお年玉を用意しました。
封筒も、普段は華やかなぽち袋にしていましたが、今年はシンプルな白無地のものに。
渡すときには、「今年もよろしくね」「風邪ひかないようにね」と声をかけるようにしました。
娘にはいつも通りお年玉を渡しましたが、「おめでとう」は言わず、「今年もがんばってね」と。
本人は特に気にしていなくて、「わーい、ありがとー!」と喜んでいて、子どもらしくて可愛かったです。
初詣はどうする?
次に悩んだのが初詣。
初詣もお祝い事だから、喪中は控えるべき…という話も聞きますよね。
調べたところ、
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忌中(四十九日まで):神社へのお参りは避ける
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喪中(忌明け後):初詣は可能だが、神社によっては喪中の参拝を遠慮するように案内しているところもある
とのことでした。
我が家は、ちょうど忌明けして間もない時期だったので、神社ではなくお寺にお参りすることにしました。
お寺なら、喪中や忌中でも問題ないことが多いそうです。
お寺の本堂で手を合わせ、「おじいちゃんが天国でゆっくり過ごせますように」とお祈りしたら、娘も一緒に「ありがとうって言ってるかな?」とポツリ。
その言葉を聞いて、泣きそうになってしまいました。
ほかの過ごし方は?
他には、
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家族で故人の思い出話をする
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お正月番組をいつもより音量小さめで楽しむ
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お墓参りに行く(雪が降っていなければ)
など、普段のお正月より少し落ち着いた雰囲気で過ごす家庭が多いそうです。
「喪中だから何もできない」と思うと気が滅入ってしまうけど、静かに、でも家族で穏やかに過ごすことで、いつもとは違ったあたたかいお正月になるんだなと感じました。
まとめ|喪中でも家族らしく穏やかなお正月を
喪中のお正月料理や過ごし方って、意外と決まりがあるようでなくて、家族の気持ちが一番大事なんだと感じました。
忌中を過ぎていれば、絶対に我慢しなきゃいけないことばかりじゃありません。
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おせちは控えめに
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お雑煮やそばは家庭の判断で
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お年玉はOKだけど「おめでとう」は控える
このポイントを押さえれば、無理せず心穏やかに新年を迎えられます。
もし同じように悩んでいる方がいたら、家族と話し合って「うちにとって心地いい形」を選んでみてくださいね。