小学生がいる家庭の引越し準備|手続きから心のケアまで完全ガイド

引越し・一人暮らし

「ねぇママ、〇〇くんとはもう遊べなくなるの?」
この一言に、胸がギュッとなりました。

私たち家族は、夫の転勤で引越しをすることに。
幼稚園のときと違って、小学生になると友達や学校、習い事のことなど子どもの世界も広がっていますよね。

「引越しで子どもの心に負担をかけたくない」
「新しい学校への準備って何が必要なんだろう」

そんな不安を抱えていた私ですが、実際に準備を進めてみると、ちょっとした工夫で子どもが笑顔になれることも多かったんです。

今回は、小学生のいる家庭が引越しをスムーズに進めるためのポイントを、我が家の体験談を交えてお伝えします。

小学生がいる家庭の引越しで大変なこと

子どものメンタル面のケア

小学生になると、幼稚園のときとは違って、自分の世界がグッと広がりますよね。
うちの娘も、学校で仲のいい友達ができて、毎日その子と遊ぶのが何よりの楽しみでした。

引越しの話をしたときも、最初は「えー!新しいおうち楽しみ!」と喜んでいたんです。
でも、夜寝る前になると、急に泣きそうな声で、

「転校したら、友達できるかな…」
「〇〇ちゃんと遊べなくなるの、いやだな…」

ってポツリとつぶやいていて。

そのとき、「大丈夫だよ、新しい友達もできるよ!」ってつい言いそうになったけど、それって子どもにとっては“聞いてもらえなかった”って感じることがあるんですよね。

だから私は、まず

「そっか、〇〇ちゃんと離れるの、さみしいよね」
「ママも引越ししてお友達と離れるのはさみしかったことあるよ」

って、ただ気持ちに寄り添うようにしていました。

すると娘も泣きながら、

「でも…新しい学校でもお友達できるかな?」

と少し前向きな言葉を口にするように。

そのあと、「今の学校で楽しかったことを、引越ししてもずっと覚えていようね」とか
「新しい学校では、どんな子がいるかな?楽しみだね」と話していくうちに、少しずつ表情も明るくなっていきました。

それでもやっぱり不安そうな日もあったので、寝る前に5分だけ“心配タイム”を作って、

「今日は何が一番心配?」
「どんなことがあったらうれしい?」

と聞くようにしていました。

この時間を作ることで、「ママに聞いてもらえた」という安心感があったようで、翌朝も機嫌よく学校に行ける日が増えた気がします。

学校や習い事の手続きが複雑

そして大変だったのが、学校や習い事の手続きです。

引越しが決まったとき、私はまず「転校ってどうすればいいんだろう?」とGoogle検索(笑)。
でも自治体によって必要書類も流れも微妙に違っていて、結局役所に3回くらい電話しました…。

1回目は「転出届っていつ出すんですか?」
2回目は「転校先の学校にはいつ連絡するんですか?」
3回目は「教科書給付証明書ってどこでもらうんですか?」

という感じで、聞けば聞くほど「もっと早く準備しておけばよかった…」と反省しました。

さらに大変だったのが習い事。
ピアノは個人の先生だったので比較的スムーズに退会できたけど、スイミングスクールは曜日や時間が固定されているので、転居先の教室を探しても空き枠がなくて。

娘も「スイミング続けたい!」と言っていたので、私は何度も電話してキャンセル待ちをお願いしました。
ようやく空きが出たときは、「よかったー!」と親子で大喜び。

ただ、今思えば、もう少し早めに引越し先の習い事事情をリサーチしておけば、こんなに慌てずに済んだかもしれません。

荷造りで小学生ができるお手伝い

自分の学用品は自分でまとめさせる

引越しの荷造りって、正直「全部ママがやった方が早い…」って思いますよね(笑)。
でも今回は、娘に自分の学用品や机まわりの荷物をまとめてもらうことにしました。

最初は、「えー、めんどくさい!」って渋っていたけど、
「これは引越しのときしかできない大事なお仕事だよ」
「全部終わったら、おやつタイムにしよう!」

と声をかけると、少しやる気になってくれました。

実際に始めると、

「このファイルは捨ててもいい?」
「この鉛筆短いけど、まだ使いたい」
「このノート、表紙がかわいいからとっとく!」

と、一つひとつ確認しながら進めていました。

私は「いや、それもう使わないでしょ」と言いそうになるのをグッとこらえて(笑)、

「そっか、まだ使いたいんだね」
「これ使うときあるかな?新しいおうちに持っていく?」

と質問するようにしていました。

すると娘も、自分で考えて「うーん、やっぱりいいや」とか「これは絶対持っていく!」と判断できるように。

この作業を通して、子ども自身が物を大切にする気持ちや、いる・いらないを決める力が育つんだなと感じました。

それに、「自分で準備した」という自信がついたのか、引越し当日もなんだか誇らしげな顔をしていたのが印象的でした。

いらない物を一緒に処分

引越しは断捨離の大チャンス。

普段はなかなか物を捨てられない娘も、「これ、いる?いらない?」と聞くと、
「これはもういいや」と意外とサクサク決めてくれました。

特に、プリント類や工作作品は思い出が詰まっているから、捨てるときにちょっと寂しそうな顔をしていました。

そんなときは、

「この写真に撮って残そうか?」
「どうしても残したいものだけ、思い出ボックスに入れようか?」

と提案すると、「じゃあ写真撮って!」と笑顔になったり、「これはボックスに入れる!」とすぐに決められたりしていました。

私自身、小学生のときに親が勝手に机の中を整理して、
「えっ!あれ捨てたの?!まだ見たかったのに!」
って泣いたことがあったので(笑)、

一緒に決めるスタイルの方が、子どもも納得できるし、親子で思い出話をしながら進められるのでおすすめです。

転校前にやっておくべきこと

学校への挨拶とお別れ会

転校することが決まったら、まずは担任の先生に早めに伝えましょう。
先生も学級運営や通知表作成などで忙しいので、余裕を持って伝えることで、子どもの気持ちを整理する時間を作ってくれます。

うちの場合は、引越しが学期末だったこともあって、クラスでお別れ会を開いてくれました。

その日は、「今日はみんなにサプライズがあるんだって!」とワクワクして帰ってきた娘。

ランドセルを開けると、クラス全員からのお手紙がぎっしり入っていて、それを見た瞬間、号泣していました。

「どうしたの?」と聞くと、涙をぬぐいながら

「だって、みんなが“また遊ぼうね”って書いてくれてる…うれしい…」

と言っていて、私も思わずもらい泣き。

あとで先生にお礼を伝えると、

「〇〇ちゃんがいなくなるのは寂しいけど、最後にみんなで送り出したくて」

とおっしゃっていて、本当にありがたかったです。

お別れ会があることで、子ども自身も「ちゃんとバイバイできた」という気持ちになれるみたいです。

もし学期途中で引越しする場合でも、可能なら担任の先生に相談してみると、クラスでささやかなお別れの時間を作ってくれることが多いですよ。

新しい学校への準備

新しい学校への準備も、思った以上にやることが多くてびっくりしました。

私の場合、

  1. 転出する学校で書類をもらう
    まず、今通っている学校に「転校します」と伝えると、「在学証明書」と「教科書給付証明書」を発行してくれます。

    在学証明書は「この子は今ここに通っています」という証明で、教科書給付証明書は転入先で教科書を無料でもらうために必要な書類です。

  2. 住民票を移す
    次に、引越し先の役所で住民票を移します。このときに新しい住所が記載された住民票の写しをもらっておくと、学校への提出がスムーズです。

  3. 新しい学校へ転入手続きに行く
    最後に、転入先の学校へ連絡し、在学証明書・教科書給付証明書・住民票(写し)を提出します。

この一連の流れが、自治体によっては微妙に違ったり、提出書類が増えたりするので、役所のHPだけでなく電話確認がおすすめです。

また、新しい学校によっては、

  • 制服や体操服の指定

  • 上履きの色やデザイン

  • 給食袋やナフキンのサイズ指定

などが細かく決まっている場合もあります。

うちは、引越し後に「上履きは青指定です」と言われて、慌てて近くのイオンまで買いに走りました…。
引越し前に学校に電話して確認しておけばよかったと大反省。

さらに、ランドセル置き場のスペースが狭く、ランドセルカバーを外さないと入らないと言われたことも。
細かいことですが、こういう情報も事前に知っていると慌てずに済みます。

もしわからないことがあったら、

「何か準備しておいた方がいい物はありますか?」
「指定のサイズや色などあれば教えてください」

と電話で聞いておくと、転入当日も安心して迎えられると思います。

子どものメンタルケアで心がけたいこと

引越し先の良いところを伝える

小学生にもなると、自分の世界ができあがってきて、「今の友達と離れるのがイヤ」という気持ちは本当に強くなりますよね。

うちの娘も、引越しが決まったときは最初こそ「新しいおうち楽しみ!」と喜んでいたけど、だんだん現実味が出てくると、

「〇〇ちゃんと遊べなくなるのイヤだな…」
「今の学校、楽しいのに…」

と寂しそうに言うようになりました。

私はそんなとき、ただ「大丈夫だよ!」って励ますよりも、引越し先の良いところを具体的に伝えるようにしていました。

「新しいおうちの近くには、大きな公園があるんだよ」
「その公園には滑り台が2つあって、ターザンロープもあるんだって!」
「近くに図書館があるから、休みの日に一緒に行こうね」

こういう“楽しみの種”をたくさん伝えていると、娘も少しずつ、

「ターザンロープ、やってみたい!」
「図書館で漫画借りれるかな?」

と笑顔を見せるようになりました。

引越しは子どもにとって大きな変化だからこそ、「イヤだな」という気持ちの中に「でも、楽しみかも」という光を少しでも灯してあげることが大切だなと感じました。

友達と会えなくなる寂しさへの対応

「友達ともう会えないの?」という子どもの不安には、できるだけ具体的な方法で寄り添ってあげたいですよね。

うちは娘から「もう〇〇ちゃんと話せなくなるの?」と泣きそうな顔で聞かれたとき、

「LINE交換できるか聞いてみようか?」と提案しました。

すると娘は、「ほんとに!?できるの?」と目をキラキラさせていて。
早速クラスのお友達のママに連絡すると、グループLINEを作ってくれて、
「引越ししても、たまにはLINEでお話ししようね!」
「今度帰ってきたとき、みんなで集まろうね!」

とメッセージをくれました。

娘はそれを見てホッとした表情になり、
「そっか、また会えるかもしれないんだね!」と笑顔に。

もちろん、LINE交換ができない場合もあると思いますが、
手紙や写真を送り合ったり、ビデオ通話を約束したり、子どもが「これで終わりじゃないんだ」と思える方法を一つでも作ってあげるといいなと思います。

私自身、小学生のときに引越しで友達と離れた経験があって、当時は連絡先を知らなくてモヤモヤした記憶が残っているので、娘にはそんな寂しさを少しでも減らしてあげたいと感じました。

当日の過ごし方と注意点

小学生は当日も元気いっぱい

引越し当日って、大人はやることが山ほどあるけど、子どもは逆に暇になっちゃうんですよね。

うちの娘も、朝からソワソワ落ち着かなくて、
「何してたらいいの?」
「これ持っていかなくていいの?」
とずっと私に話しかけてきました。

最初は「ここに座っててね」と言っていたんですが、引越し業者さんが荷物を運び出し始めると、興味津々でウロウロ…。
大きなダンボールや家具を運んでいるすぐそばを歩いていて、何度ヒヤッとしたことか。

途中で娘も退屈がピークに達し、
「まだ終わらないの?ねぇねぇ、いつ終わるの?」
とグズグズモードに突入…。

これはまずいと思い、急遽私の母に連絡して来てもらい、公園に連れて行ってもらいました。
帰ってきたときには汗だくで、「楽しかったー!」とニコニコしていて、その笑顔に私も救われました。

もし両親に頼れない場合は、ファミリーサポートや一時預かりを利用するのも一つの方法です。
子どもにとっても、埃っぽくて慌ただしい部屋にいるより、外で気分転換できた方がリフレッシュになりますしね。

すぐ使うものは別バッグに

引越しでありがちなのが、「あれ、どこに入れたっけ?!」問題。

私は引越し当日、娘の筆箱や連絡帳、健康保険証、母子手帳、常備薬などをまとめるのをうっかり忘れていて、夜になってから

「明日学校で使うノートがない!」
「常備薬ってどのダンボールに入れたっけ?!」

と大パニックに。

結局、夜中に段ボールを10箱くらい開けて探す羽目になり、ヘトヘトでした…。

それ以来、引越し準備のときは必ず「すぐ使うものバッグ」を作るようにしています。

【我が家のすぐ使うものバッグリスト】

  • 筆箱、ノート、連絡帳(学校関連)

  • 健康保険証、母子手帳(急病やケガのとき用)

  • 常備薬(アレルギー薬や解熱剤など)

  • 着替え2日分(荷解きが遅れたとき用)

  • 歯ブラシセット

  • スマホ充電器

  • お菓子や軽食(子どもがグズったとき用)

これだけ別にしておくだけで、引越し当日のストレスがグッと減ります。

引越しはただでさえバタバタするもの。
小学生の子どもがいるときは、「荷物」と「子どもの気持ちや安全」両方の準備が必要だなと、改めて実感した日でした。

まとめ|小学生の引越し準備は「心のケア」と「手続きの段取り」が鍵

小学生のいる家庭の引越しは、荷物の多さだけでなく、子どもの心のケアや学校関係の手続きなど、やることが本当に盛りだくさん。

でも、事前に段取りを決めて、子どもと一緒に準備を進めることで、「引越しって大変だけど、ちょっと楽しいかも」と思える瞬間もあります。

これから引越しを予定している方は、ぜひ今回お伝えしたポイントを参考にしてくださいね。

引越しは家族にとって大きなイベント。
子どもと一緒に、新しい生活を楽しむ準備をしていきましょう。

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