引越しまであと1週間。仕事や子育てに追われながらの準備は「まだ大丈夫かな?」と思っているうちに、気づけば当日が目前に迫って焦ることもありますよね。私も子どもを寝かしつけたあとに慌てて段ボールを詰めたり、「あれを手続きしてなかった!」と夜中に気づいてドキッとした経験があります。
この記事では、引越し1週間前にやっておくべき準備をチェックリスト形式で整理しました。体験談を交えながら、当日に慌てないためのポイントをお伝えします。
荷造りの最終段階に入る
段ボール詰めの優先順位
1週間前になると、いよいよ「使うもの」と「使わないもの」をはっきり分ける必要があります。ここで大切なのは、生活リズムを崩さずに箱詰めを進めること。私は最初に「これは引越し当日まで絶対に使わない」というものをリスト化しました。
たとえば、
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季節外れの服(夏に冬物のコート、冬に夏用のサンダル)
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来客用の食器セットやワイングラス
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子どもの作品アルバムや写真立て
これらはすぐに段ボールへ。段ボールの外側には「当面使わない」と大きく書いておくと、引越し後も安心です。
一方で「毎日使うもの」も明確にしておく必要があります。私の場合、朝のコーヒーメーカーや子どもの学校で使う水筒などは最後まで残しました。夫婦で「これだけは最後までキッチンに置いておこう」と確認し合うと、余計な荷解きの手間を防げます。
夜に作業をしていると「今日はここまででいいかな」と気持ちが途切れがちですが、リストがあると迷わず動けて効率が上がりました。
子どもの持ち物整理
子どもの荷物は特に工夫が必要です。全部を段ボールに入れてしまうと、当日まで「ママ、あの絵本どこ?」と探すことになり、結局段ボールを開ける羽目になります。
そこで我が家では「引越しまでのおやすみ箱」を作りました。これは、すぐに使わないけれど大事なおもちゃや絵本をまとめた専用の箱。子どもと一緒に「どれを残す?」と話しながら決めると、自分で納得して片付けられるようになりました。
特に忘れてはいけないのが、寝るときに欠かせないぬいぐるみや枕。お気に入りの寝具や安心アイテムは、必ず最後まで残すことが鉄則です。以前、私がうっかりぬいぐるみを先に詰めてしまったとき、子どもが泣きながら探して大変な思いをしました。それ以来、手元に残す「安心グッズ袋」をつくり、当日の夜まで開けておけるようにしています。
ライフラインや住所変更の手続き
電気・ガス・水道の停止と開始
引越し1週間前は、停止と開始の連絡を一気に片づけるラストチャンス。私は以前、ガスの立会い予約をうっかり忘れてしまい、初日の夜にお湯が使えず家族で銭湯へ向かったことがあります。そこで学んだのは、ガスの立会い予約は1週間前に必ず確定しておくこと。これだけで当日の安心度が変わります。
まず、手元に用意しておく情報をメモにまとめました。
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契約者名と連絡先
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供給地点特定番号(電気)やお客さま番号(ガス・水道)
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旧居の使用停止日と新居の使用開始日
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立会い希望時間帯(ガス)
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支払い方法の変更有無(口座・クレカ)
我が家では夕食後に5分だけ「電話タイム」を作り、夫婦で役割分担。私はガスと水道、夫は電気とインターネット。スピーカーにして「○月○日の午前にお願いします」とその場で確認し合うと、抜け漏れが起きにくくなりました。
連絡のポイントを体験談ベースでまとめると、次の通りです。
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電気はスマートメーターなら立会い不要のことが多く、オンライン申請で完了しやすい。停止と開始は同時申請で時短。
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ガスは開栓時に立会いが必要。土日祝や夕方以降は予約が埋まりやすいので、希望時間にこだわるなら早めに連絡。
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水道は自治体の水道局で手続き。オンラインフォームがある地域も。旧居の最終検針と新居の開始日を必ずセットで伝える。
さらに、当日困らないための小さな工夫も。
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旧居のメーター(電気・ガス・水道)をスマホで撮影しておくと、料金トラブルの予防になる。
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初日の夜用に、電気ケトルと2Lの水を「当日バッグ」に入れておくと、万が一お湯が使えなくてもカップ麺やミルク作りに対応できる。
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「うちはいつお風呂入れる?」と子どもが不安がるので、立会い時間を家族カレンダーに書き込み、朝に一度みんなで確認すると気持ちが落ち着く。
最後に、解約・開始に伴うお金の動きも忘れずチェック。最終請求書の送り先が旧住所のままだと届かないことがあるので、新居の住所に変更。口座振替のままにするなら、解約後も引き落とし日がずれる可能性があることを夫婦で共有しておくと安心です。
郵便物の転送手続き
転送手続きは、オンライン申請でサッと済ませられるのがうれしいところ。私は夕飯後のすき間時間にスマホで入力を進め、本人確認だけ夫に手伝ってもらいました。申請時は「いつから転送するか」を設定できるので、引越し前後2〜3日ほど余裕を持たせると取りこぼしが減ります。
転送のコツと落とし穴を、私の実体験から。
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家族全員をまとめて転送する場合は「世帯転居」で申請。個別に進学や就職で住所が分かれるなら「個別転居」を選ぶ。
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申請が完了しても、反映までにタイムラグがあるので、引越し当日からの確実な転送を狙うなら1週間前に申請しておくのが安心。
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転送手続きだけでは「転送不要」と書かれた郵便物は届かない。クレジットカードや銀行、保険、携帯電話会社、運転免許の更新通知などは、別途「住所変更手続き」を個別に行う必要がある。
私は「転送だけで大丈夫」と思い込んで、子どもの学資保険の書類が届かず焦ったことがあります。そこで、家族で「最優先の住所変更リスト」を作りました。
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金融系 クレジットカード、銀行、証券、保険
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行政系 マイナンバー、運転免許、児童手当関連、保育園・学校
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生活系 携帯電話、電気・ガス・水道、インターネット、NHK
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ネットサービス Amazonやサブスク、ネットスーパー、ふるさと納税
やることが多くて気が重いときは、夜に10分だけタイマーをかけて二つだけ片づける「10分×2ルール」に。夫と「今日はカード会社と携帯だけ」と決めると、無理なく毎日進みました。申請完了メールは家族共有フォルダに保存しておくと、後から「あれ、どこまでやったっけ」と迷わずに済みます。
冷蔵庫の中身を整理する
食材を使い切る工夫
引越しの直前に慌てて食品を捨ててしまうのは本当にもったいないですよね。1週間前から「残り物週間」を意識することで、無駄なく楽しく冷蔵庫を片づけられます。
我が家ではホワイトボードに冷蔵庫の中身を書き出して、「今週はこれを使い切ろう」と家族に見える化しました。例えば、
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中途半端に余った野菜 → カレーやシチューにまとめて投入
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開封済みの卵や牛乳 → オムレツやパンケーキで一気に消費
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冷凍庫の肉や魚 → 下味をつけて焼くだけレシピに活用
子どもには「今日は冷蔵庫ビンゴの日!」と声をかけ、残り物を使った夕食をイベント化しました。子どもが「今日はどんなメニュー?」と楽しみにしてくれたおかげで、ただの片づけではなく家族で盛り上がる時間に。残り物をポジティブに捉える工夫が大切だと実感しました。
また、1週間前から買い物リストを最小限に絞るのもポイントです。「買うのは牛乳とパンだけ」など、必要最低限にすると冷蔵庫が着実に軽くなり、引越し前日の負担がぐっと減ります。
調味料の処分と持ち運び
調味料は重さもあり、液漏れのリスクもあるため意外と厄介な存在です。私は次の3つのルールを決めて整理しました。
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賞味期限が近いものは潔く処分
中途半端に残ったドレッシングや古いソースは思い切って捨てました。引越し後に「あれ、まだ使える?」と悩む時間を減らせます。 -
よく使うものだけを厳選して運ぶ
醤油や料理酒など日常的に必要なものは持参。ただし1本丸ごとのみと決め、予備は処分しました。 -
運搬する調味料は二重三重に梱包
我が家では、ラップで口を覆ってキャップを閉め、その上からビニール袋で二重に包みました。さらに段ボールの中で倒れないよう新聞紙で固定。これで安心して運べました。
特に油や醤油などは重量があり、万一こぼれると他の荷物が全滅します。液体調味料は“持っていくかどうか”を早めに判断するのがカギです。私は思い切ってオリーブオイルを使い切り、引越し後に新しいボトルを購入しました。その方が気持ちよく新生活を始められます。
また、子ども用のケチャップやマヨネーズは新居に着いたその日から必要だったので、保冷バッグに入れて「当日すぐ使う食材」と一緒に持ち運びました。冷蔵庫が空になっても、翌日の朝食やお弁当用に最低限の調味料は残しておくと安心です。
当日すぐに使う荷物をまとめる
家族ごとの「すぐ使うバッグ」
引越し当日は想像以上にバタバタします。段ボールが山積みの中で「あれどこに入れた?」と探すのは本当に大変。そこで役立つのが「旅行感覚のすぐ使うバッグ」です。
我が家では一人ひとつリュックやボストンバッグを用意しました。中身は以下のように最低限の生活セットに。
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着替え(翌日分まであると安心)
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歯ブラシ、洗面道具、タオル
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スマホ充電器やモバイルバッテリー
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常備薬や絆創膏
子どものバッグにはさらに「おやつ・飲み物・お気に入りのおもちゃ」を必ず入れました。引越しの合間に「お腹すいた」と言われても、段ボールを開けなくて済みます。うちの子は引越し当日にお気に入りの絵本を抱えていて、そのおかげで不安がやわらぎ、落ち着いて過ごせました。
また、バッグを分けることで荷解きの優先順位もつけやすくなります。荷物が片づくまでの数日はホテル暮らしのような感覚になるので、「とりあえずこのバッグがあれば1泊できる」状態にしておくのが安心のコツです。
貴重品と重要書類
どれだけ段ボールを整理しても、絶対に混ぜてはいけないのが貴重品と重要書類。これだけは「肌身離さず」が鉄則です。
我が家では大きめのショルダーバッグにまとめ、常に私が持ち歩くようにしました。中に入れたのは次のようなものです。
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印鑑、通帳、キャッシュカード
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保険証、母子手帳、診察券
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契約関係の書類(賃貸契約・売買契約・引越し業者の控えなど)
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家の鍵(旧居・新居両方)
一度、夫に任せたつもりで「保険証どこ?」と探し回った経験があります。それ以来、責任の所在をはっきりさせるために「このバッグの管理は私」と決めました。
さらに工夫として、クリアファイルを3つ用意し、
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「旧居関連」
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「新居関連」
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「家族の医療関係」
と分けて収納しました。これで探す手間がなくなり、役所での手続きや病院での提示もスムーズに。
重要書類や貴重品は段ボールに入れないことを徹底するのが最大のポイントです。もし業者が運搬中に紛失したら…と考えるだけで不安ですよね。大変でも手元に置いておくことで、引越しの最中も安心して動けます。
子どもや家族の心の準備
子どもへの声かけ
小さな子どもにとって、引越しは「環境の変化」というより「世界が丸ごと変わる」くらいの大きな出来事です。特に保育園や幼稚園、小学校低学年くらいまでは「今の家=安心できる場所」と強く結びついているため、突然の変化に戸惑ったり不安を感じたりします。
そこで大切なのは、子どもの気持ちを受け止めながら、未来にワクワクできる言葉をかけてあげることです。我が家では「新しいおうちに行ったら、好きなカーテンを選ぼうね」と提案しました。実際に子どもと一緒にカタログを見たり、ホームセンターに足を運んで「これがいい!」と選ばせると、「早く引っ越したい!」と前向きな気持ちに変わっていきました。
ほかにも効果的だったのは、引越し先での生活を一緒に想像すること。
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「新しい公園で遊ぼうね」
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「お部屋の家具はどこに置こうか?」
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「自分の机をどう使いたい?」
こうした会話をするだけで、子どもは「楽しみ」という気持ちを少しずつ膨らませてくれます。逆に「もうすぐこの家とお別れだよ」と言いすぎると寂しさが強くなるので、未来を中心に話すのがおすすめです。
また、子どもは引越しの作業を見て「このおもちゃも持っていけるの?」と心配になることがあります。そんなときは「このぬいぐるみはママのバッグに入れて一緒に行くから大丈夫」と具体的に伝えると安心してくれました。
家族で役割を分担する
引越し準備はどうしても一人に負担が偏りがちですが、家族で役割を分けるとぐっと前向きに進められます。
我が家では夫に大型家具や家電の解体・移動をお願いし、私は書類や小物、日用品を中心に担当しました。子どもには「引っ越し隊長」という肩書きをつけて、ぬいぐるみの管理を任せました。子どもに役割を与えると「自分も引越しに参加している」という自信が芽生え、気持ちが不安から前向きに変わります。
具体的にはこんな分担をしました。
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夫:ベッドや食器棚の解体、段ボールの搬出補助
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私:貴重品や書類整理、生活必需品の仕分け
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子ども:ぬいぐるみの整理、引越し当日の「すぐ使うおもちゃバッグ」の準備
子どもに「隊長だよ」と役職を与えるだけで、誇らしげに「これはボクが運ぶんだ」と張り切ってくれたのが印象的でした。小さな役割でも、任されることで責任感が芽生えるのだと実感しました。
さらに、家族会議のように夜ご飯の後に「今日の準備はここまでできたね」「明日は冷蔵庫を片づけよう」と共有する時間を作りました。家族みんなで進捗を確認すると、同じゴールに向かっている実感が強まり、不思議と気持ちも落ち着きます。
まとめ|1週間前から計画的に動いて安心の引越しを
引越しの1週間前は、やることが一気に押し寄せて気持ちが落ち着かなくなる時期です。でも、この時期に「荷造りの仕上げ」「ライフライン手続き」「冷蔵庫の整理」「当日用バッグの準備」「家族の心の準備」を少しずつ進めれば、当日も慌てずに迎えられます。私自身もリストを見ながら進めることで安心感が生まれました。ぜひこの記事のチェックリストを参考に、家族みんなで計画的に進めてみてください。