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扶養控除の書き方と提出のコツ|子育て家庭が迷わない記入例まとめ

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年末になると会社から配られる「扶養控除等(異動)申告書」。私も最初に受け取ったときは「どこに何を書けばいいの?」と混乱しました。特に子育て中だと子どもの情報を書き込む場面も多く、夫婦で「誰が扶養に入れるの?」と話し合うこともありますよね。

この記事では、私自身の体験を交えながら、扶養控除申告書の書き方や提出の注意点を分かりやすく解説します。迷いやすいポイントや記入例を知っておけば、スムーズに提出できて安心です。

扶養控除申告書とは?基本の理解からスタート

私が最初にこの書類を手にしたとき、「扶養控除=子どもの人数を書く紙」と思い込んでいました。けれど実際には、単なる人数確認の用紙ではなく、私たちの生活に直結する所得税の金額を左右する大事な書類だったんです。特に子育て世代や共働き家庭にとっては、少しの違いが家計に響いてくるため、軽視できません。

そもそも扶養控除って何?

扶養控除とは、扶養している家族がいる人の所得税を軽くしてくれる制度のことです。例えば、配偶者や子ども、親と同居している場合など、その人を「養っている」とみなせるかどうかによって税金の計算が変わります。
私も初めて知ったときは驚きましたが、正しく扶養控除を申告することで、毎月のお給料から引かれる所得税が少なくなり、結果として手取り額が増えることもあるんです。

つまり「扶養控除申告書=お金に直結する節税の第一歩」と考えておくと、書類の大切さがより実感できると思います。

扶養控除申告書の役割

この申告書を提出すると、会社がそれをもとにして年末調整や毎月の源泉徴収額を計算してくれます。逆に言えば、この用紙がなければ正しい金額で調整できず、余分に税金を引かれてしまう可能性も。

例えば、私の知人は「出すのを忘れた」ことがあり、その年は必要以上に税金が天引きされていました。もちろん確定申告をすれば戻ってくるのですが、手間も時間もかかり、年末に大きな出費をしたい時期にお金が少なくなるのは正直つらいですよね。

「たかが1枚の紙」と思うかもしれませんが、実は家計を守るための重要なカギになる。そう思って毎年しっかり期限内に提出することが大切だと、私は自分の経験からも実感しています。

記入の流れと押さえるべきポイント

① 自分の情報を書く

まずは氏名・住所・生年月日・個人番号などの基本情報から。ここで迷うと後ろも崩れるので、私は最初に必要書類をテーブルに並べてから書き始めます。

  • 住所は住民票と同一表記で、部屋番号や建物名まで省略せずに書く

  • ふりがなは用紙の指示どおりにひらがなかカタカナで統一

  • 生年月日は和暦か西暦かを用紙に合わせて記入

  • 個人番号は家族分も使うので、後でまとめて控えを取っておくとスムーズ

  • 世帯主欄がある様式なら、世帯主と続柄を正確に

私は一度、引っ越し直後に旧住所のまま提出してしまい、総務から連絡を受けて書き直しました。保険や住民税の通知先がズレると面倒なので、転居の年は特に慎重に。ボールペンは黒で、間違えたら二重線と訂正印か、会社の指示に従って新しい用紙に書き直すのが安心です。
提出前にスマホで全ページを撮影しておくと、翌年の記入にも役立ちます。

② 配偶者の有無をチェック

ここは夫婦で軽い作戦会議を。私たちは毎年、配偶者の収入見込みを共有してから記入します。

  • 「配偶者あり/なし」のチェックは婚姻状況だけでなく、実際に生計が一緒かどうかも確認

  • 配偶者控除と配偶者特別控除は条件が異なるため、会社配布のしおりや様式裏面の早見表で判定

  • 共働きなら、どちらが子どもを扶養に入れるかも同時に決める

  • 今年のパート・アルバイトの収入見込みは、ボーナスや手当も含めてざっくり算出

  • 年の途中で働き方が変わりそうなら、その可能性もメモして総務に相談

我が家は、年の前半に私の勤務時間が増えるかもしれない年がありました。そこで、いったん夫側で扶養をまとめ、年末近くに再確認。配偶者の収入見込みは「前年実績」だけで決めず、その年の変動予定まで見たうえでチェックすると、後からの修正が少なくなります。
もし途中で状況が変わったら、異動届を出せば年内で調整してもらえるケースもあります。

③ 子どもや親など扶養家族を記入

ここが一番時間がかかる場所。私は先に家族の生年月日と個人番号をリスト化してから書き込みます。

  • 子どもは生年月日・続柄・同居の有無を正確に記入

  • 個人番号は通知カードやマイナンバーカードで確認し、読み間違いに注意

  • 障害者控除や寡婦・ひとり親控除など、該当しそうな項目があればチェック欄も忘れずに

  • 別居の親を入れる場合は、仕送りの実態や所得の有無など判定材料をメモ

  • 年の途中で出生・進学・同居開始などの変動があったら、異動欄に日付を記載

特に迷いやすいのは「どちらの親を誰が扶養に入れるか」と「大学生の子どものアルバイト収入の扱い」。ここは家族全員の収入・仕送り・生活実態を整理してから決めるのがコツです。扶養は“生計が同一かどうか”が土台になるため、住所だけで判断しないことを、私は総務に教わってから毎年意識しています。
私は一度、子どもの個人番号の控えが見つからずに家中を探し回りました。それ以来、家族分の番号と生年月日をメモアプリと紙のファイルの両方に保存。毎年の年末調整シーズンが本当に楽になりました。

この3ステップを「書く前の準備→記入→見直し→提出」の順にルーチン化すると、所要時間がぐっと短くなります。最後に、日付・押印の要否・添付書類の有無をチェックし、封入方法(のり付けや封緘シール)も会社ルールに合わせれば完成です。

よくある迷いポイントと解決法

子どもを夫婦どちらの扶養に入れる?

いちばん迷うのがここ。我が家は毎年、夫婦で「今年の収入見込み」「ボーナスや残業代の増減」「育休や時短の予定」を出し合ってから決めています。
基本の考え方は、課税所得が多いほう(税率が高いほう)に扶養をまとめると家計全体の負担が軽くなりやすいということ。理由は、同じ控除額でも税率が高いほうに効かせたほうが節税効果が大きいからです。

ただし例外もあります。例えば、住宅ローン控除の恩恵を受けている人は、所得税が少なくなるほど控除しきれない可能性があるので、扶養を寄せすぎると逆効果になる場合も。児童手当や健康保険の「扶養」は税法上の扶養とルールが違う点にも注意(健康保険は年収基準や同居要件が別にあります)。
迷ったら、①今年の手取り試算(源泉徴収票・給与明細・ボーナス予定)→②ローン控除や他控除の有無→③最終決定、の順で小さな家庭会議を開くのがおすすめです。

大学生の子どもはどう書く?

大学生は「特定の扶養親族」に当てはまることが多く、条件を満たせば扶養に入れられます。ポイントは次の3つ。

  1. 「生計を一にする」— 一人暮らしでも仕送りや帰省など生活費を親が負担していればOK。

  2. 所得の基準— 一般に合計所得金額が一定額以下(給与だけなら目安としていわゆる“103万円ライン”)であること。

  3. 年の途中の変動— 長期休暇中のアルバイトで収入が増えると翌年の判定に影響。

私の友人は「アルバイトしている=扶養不可」と思い込んでいましたが、実際には金額次第。奨学金は原則非課税で“所得”に含まれないため、アルバイトの見込み額だけをしっかり把握すれば判断しやすくなります。
書き方としては、子どもの氏名・生年月日・個人番号・同居区分を記入し、別居なら「仕送りあり」など実態をメモしておくと後から説明しやすいです。

親の扶養はどうなる?

親については「年齢(70歳以上か未満)」「収入(年金の金額を含む)」「同居か別居か」が判定の軸です。年金収入がある場合は、公的年金等控除を差し引いた後の所得で見る点が要注意。
別居でも、定期的な仕送りや生活費の負担があれば「生計を一にする」と認められるケースがありますが、兄弟姉妹で同じ親を二重に扶養申告することはできません。誰が申告するかを事前に話し合い、仕送りの記録(振込履歴など)を残しておくと安心です。

また、「税法上の扶養」と「健康保険の被扶養者」は判定基準が異なります。健康保険は年収の目安(たとえば被保険者の年収の半分未満、130万円未満などの基準)があり、別居だと厳しめに見られることも。税務と保険を混同しないようにしましょう。

途中で状況が変わったら?

出産・就職・退職・進学・転居など、年の途中で家族の状況が変わることはよくあります。

  • 子どもが年内に生まれたらその年から対象になるため、出生届・個人番号が届き次第、異動欄に記入して速やかに提出。

  • 大学生の収入が見込みを超えそうなら、分かった時点で総務に相談。年末に修正してもらえる場合があります。

  • 親の同居開始や介護開始などの事情変更も、日付を添えて異動申告。

「異動があったら“その都度”会社へ知らせる」—この一手間で、年末のドタバタや税額の取りこぼしを防げます。

迷ったときのミニチェックリスト

  • 夫婦どちらの税率が高い?住宅ローン控除は?

  • 子どものアルバイト見込みはいくら?奨学金は非課税?

  • 親は年金をいくら受給?仕送りの頻度・額は?

  • 税の扶養と健康保険の扶養を混同していない?

  • 今年あった(ありそうな)家族の異動はメモに残した?

この5点を家族で共有してから書き込むと、提出後の修正がぐっと減ってラクになります。

提出時に気をつけたいこと

提出前の最終チェックは「期限・個人番号の保護・添付漏れ」の3点に集中する。ここだけ押さえれば、差し戻しやムダな再提出をかなり減らせます。

期限を守る

会社ごとに配布と回収のスケジュールが違います。私の職場は11月配布、12月初旬回収なので、カレンダーに「見直し日」「提出日」をそれぞれ入れておきます。

  • 社内の回収ボックスは回収時間が早いことがあるため、当日提出は避けて前日に

  • 回収担当が不在の日もあるので、手渡し指定のときは事前に在席を確認

  • 遅れそうだとわかった時点で総務に連絡。年末調整に間に合わないと、いったん多めに源泉徴収され、後から確定申告や翌年調整になることも

  • 子の出生や転居など年内の異動がギリギリで起きた場合は、異動届と合わせて「いつから有効か」をメモで添えると処理が早い

私は一度、回収締切の当日にバタついてしまい、結局翌営業日の朝に再提出。それ以来、締切の1週間前に「一次提出」、3日前に「最終確認」と二段構えにしています。

マイナンバーの取り扱い

個人番号を記入・添付する様式では、取り扱いを慎重に。家庭内でも子どもが触らないように、私はクリアファイルを別に用意して管理しています。

  • 封筒に入れてのり付け。クリップやホチキス留めは、書類の一部が露出することがあるので避ける

  • 会社の指示が「写しの添付」なら、コピーは余白に黒塗りや付箋で“通番・交付日以外”を隠さないよう注意。必要部分まで隠すと差し戻しに

  • 自宅プリンタでコピーが難しいときは、スマホ撮影→コンビニプリントで鮮明に

  • 送付が郵送指定の場合は、角形封筒+厚紙台紙で曲がり防止。宛名は社名・部署名・個人情報在中を明記し、心配なら簡易書留で

  • 自分用の控えは「番号が写らない形」で残す。私は“記入済みの全体写真”と“生年月日・氏名のメモ”だけを保存し、番号そのものは保存しない運用にしています

印鑑が必要か確認

最近は署名のみでOKの会社も増えましたが、様式や会社規程によっては押印が必要です。

  • 角印や認印の指定があれば、そのとおりに。シャチハタ不可の可能性があるので、念のため普通の認印を用意

  • 押印欄が複数ページに分かれていないか確認。私は過去に裏面の押印を見落として差し戻しになりました

  • 朱肉の乾き待ちで用紙が転写しないよう、押した後は1分ほど置く

  • 電子年末調整システムを使う職場なら、物理印鑑ではなく電子同意チェックで完了することも。ログインID・初期パスワードは配布時に控える

添付書類と記入漏れの最終チェック

提出前に、私は家族で“10分点検”をしています。

  • 扶養親族の生年月日・続柄・同居区分

  • 異動があった場合の日付(出生・転居・就学・同居開始など)

  • 配偶者の収入見込みの入力欄がある様式なら、数値の桁ズレや単位を再確認

  • 住所の表記を住民票と同一に。建物名・部屋番号・丁目番地の抜け落ちに注意

  • 付箋や下書き鉛筆跡は残っていないか。修正テープは不可の場合が多いので、誤記は二重線+訂正印か、用紙交換で対応

提出方法ごとのコツ

  • 手渡し
    受付時間・担当者名をメモ。控えに受領印や受領日を書き込んでおくと安心

  • 回収ボックス
    封筒表に「氏名・部署・内線」を大きめに。厚みのある資料は沈んで折れやすいので、クリアファイル+台紙で補強

  • 郵送
    締切必着か消印有効かを確認。必着なら前倒し、遠方なら2〜3日余裕をみる

  • 電子提出
    スマホからだと入力補助が効かず誤入力しやすいので、最終確認だけはPCの大画面で。提出ボタン後の“受付番号”は必ずスクショ

トラブル時のリカバリー

  • 締切後に誤記に気づいたら、まず総務に連絡。差し替え用の“再提出フォーム”や“異動届”が用意されていることが多い

  • 追加の証憑が必要になった場合は、メール送付可か原本必須かを確認。可ならPDF化して即日対応

  • どうしても判断がつかない控除・判定は、メモ欄に事情を書き添え、総務または年末調整の相談窓口に質問を投げておくと処理が早い

私の“提出ルーティン”例

  1. 週末に家族のスケジュール帳と口座明細を開き、異動や仕送りの有無を確認

  2. 月曜の朝、通勤前に清書→スマホで全ページ撮影

  3. 火曜の昼休みに総務へ手渡し。受領日をメモ

  4. 水曜に電子システムの提出履歴も確認し、受付番号を家計ノートに控える

このルーティンに変えてから、差し戻しや慌てての書き直しがなくなりました。提出は“早く・丁寧に・再現可能に”。来年の自分のために、控えの残し方まで含めて整えておくと、本当にラクになります。

体験談|我が家のやり取りから学んだこと

夫婦で扶養控除申告書を前にすると、それはただの「書類作業」ではなく、ちょっとした家庭会議の時間になります。リビングのテーブルに書類と電卓を広げて、「こっちに子どもの名前書いていいの?」「いや、俺の方が収入高いからこっちに入れた方がいいよ」とやり取りする様子は、まるで家計の作戦会議のようです。普段は忙しくて改めて話題にしない“お金”のことを、夫婦で冷静に話し合える貴重なきっかけにもなります。

実際、私たち夫婦も初めてこの書類に向き合ったときは、正直「こんなに細かい欄があるなんて」と戸惑いました。子どものマイナンバーを探して二人で引き出しをひっくり返したり、親の年金収入をどう書けばいいかで頭を抱えたり。そんなバタバタの中で、自然と「来年はこうやって情報を整理しておこう」と改善点を話し合えるようになりました。書類に振り回されているようで、実は家族の生活設計を一緒に考える時間になっていたのです。

面白かったのは、横で遊んでいた子どもが「なにやってるの?」と首をかしげてきたとき。私が「税金の書類だよ」と説明すると、ぽかんとした顔をして、しばらくしてから「じゃあ僕も大人になったら書くの?」と聞かれました。その言葉に思わず笑ってしまいましたが、同時に「こうやって子どもにお金や税金の存在を少しずつ伝えていくのも大切だな」と実感。扶養控除申告書は大人の責任としての作業であると同時に、子どもに“家族のお金をどう守るか”を伝えるきっかけになるんだと感じました。

毎年繰り返すこのやり取りは、形式的なものに思えながらも、夫婦の価値観や家計の方向性をすり合わせる場でもあります。たとえば「来年は収入が少し増える予定だから、扶養をどうする?」とか「親への仕送りを継続するならどちらに入れる?」といった、将来に関わる話も自然に出てきます。こうした積み重ねが、長い目で見れば家族のお金の教育になり、安心感にもつながっているのだと思います。

書類1枚を前に、少し真剣な顔で話す夫婦と、それを不思議そうに眺める子ども。そんな光景が、私にとっては「年末の恒例行事」になりつつあります。

まとめ|正しく書いて安心して提出しよう

扶養控除申告書は、一見複雑そうに見えても、順番に書けば大丈夫です。ポイントは「自分の情報を正しく書く」「扶養に入れる家族を整理する」「提出期限を守る」の3つ。家族で話し合いながら進めることで、迷いなく記入できます。

毎年やってくる書類だからこそ、コツをつかめば次からはスムーズ。もし迷ったら会社の担当部署や税務署に相談して、安心して提出しましょう。

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