夜中の高熱、まさかの緊急入院
パジャマも着替えも用意がなかった
あれは突然のことでした。夜中の1時、隣で寝ていた娘が「寒い…」と小さな声でつぶやき、触れてみると明らかに異常な体温。体が火のように熱く、計ってみると39.8度。
とりあえず冷やしながら様子を見ていたのですが、吐き気やぐったりした様子も出てきて、朝まで待つのは怖いと判断。慌てて夜間救急に駆け込み、そのまま「入院です」と告げられました。
しかし、家を出たときはただの風邪だと思っていたので、パジャマも着替えも、お気に入りのぬいぐるみすら持たず。娘は不安そうな表情で病室に入り、私も心細さと申し訳なさでいっぱいでした。
病院での“付き添い生活”が始まって
寝不足・仕事・家事の三重苦
付き添い入院の現実は、想像以上にハードでした。娘の看病をしながら、狭い付き添い用の簡易ベッドで睡眠時間は3〜4時間ほど。夜中に熱が上がればナースコール、点滴の調整で何度も目が覚め、日中は先生との面談や娘のトイレ補助。
それでも、家ではもう一人の子どもが待っているし、仕事もリモート対応とはいえ〆切はある。病室の隅でノートPCを開いて仕事しながら、合間にメールやLINEで夫と家事の分担を相談。
「なんでこんなに全部が重なるの…」と、何度も涙がこぼれそうになりました。
支えられた家族や制度のありがたさ
ファミサポ・病院の貸出品・夫の協力
そんなとき、思わぬ助けになったのがファミリー・サポート・センターの存在。以前登録だけしていたのですが、急きょお願いして、下の子の保育園の送迎や夕食のフォローを頼むことができました。
また、病院側も「お母さん用に」と毛布やスリッパを貸してくれたり、おもちゃの貸し出しもしてくれて、娘が少しずつ笑顔を取り戻していくのが救いでした。
一番助けられたのは夫の存在。「仕事は気にせずに、こっちは任せて」と言って、毎日洗濯物を届けてくれた姿には、思わず泣いてしまいました。あのときの優しさは、今でも忘れられません。
いま振り返って準備しておけばよかったこと
緊急入院は突然やってきます。あの体験を経て、「これだけは用意しておこう」と感じたことがあります。
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子ども用の入院グッズをひとまとめにした“緊急セット”
(パジャマ・着替え・歯ブラシ・ぬいぐるみ・母子手帳のコピーなど) -
自分用の付き添いセット(充電器・スリッパ・軽食・生理用品など)
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ファミサポなど地域支援の事前登録
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夫婦間での「もしものときの家事・育児の分担ルール」
備えておけば心にも少し余裕が生まれますし、子どもの不安も少し和らげてあげられます。
まとめ|“突然”に備えて、日常に少しの余白を
入院は、ある日突然やってくるもの。だからこそ、備えておくことの大切さを身をもって痛感しました。100%の備えはできなくても、「もしものときにどう動くか」を考えておくだけで、心の負担は大きく違います。
自分ひとりで背負い込まず、周囲の支援や制度に助けを借りながら乗り越えていきましょう。そして、同じような状況の方に、少しでも安心と共感が届けば幸いです。