義母から「少し派手ね」と言われた瞬間
「これなら大丈夫」と思っていた服装がまさか…
結婚して初めての法事。夫の祖父の三回忌に招かれ、正直少し緊張していました。私は事前にネットで「法事 服装 女性」と検索し、「黒のワンピースなら無難」という情報を見つけて、黒のワンピースに小さめのパールネックレスを合わせることに。
でも当日、義実家で義母に会った瞬間、開口一番こう言われたんです。
「少し派手ね、そのお洋服…」
一瞬、何がダメだったのか分かりませんでした。黒いワンピースだし、地味な装いのつもりだったのに。
でも、義母の表情を見て、私は“失敗した”ことを悟りました。
自分なりに考えたつもりだった礼儀
色・素材・アクセサリーでミス連発
あとから冷静に振り返ってみると、問題はいくつかありました。
まず、ワンピースの生地が少し光沢のあるサテン風だったこと。法事の場では、光を反射する素材は「華美」とされ、控えるのが一般的なんですよね。私は“黒”という色だけに気を取られ、素材の持つ印象までは考えていませんでした。
さらに、ネックレス。確かにパールではあったけど、よく見ると二連のデザインで、少し大きめの粒。フォーマル感を出したつもりが、逆に「目立つ装飾」と捉えられてしまったようです。
バッグや靴も、“黒であれば大丈夫”とパンプスと合皮バッグを選びましたが、バッグに金具がついていて、これもNGだったことを後で知りました。
「ちゃんと調べたつもりだったのに…」
そう落ち込む私に、夫は「気にしすぎだよ」と言ってくれましたが、やっぱり「恥をかいた」と感じた自分がいました。
法事での“場の空気”を初めて体感して
参列者の装い、所作に学んだこと
実際に法事が始まり、親戚の方々と並んでお焼香をしたり、僧侶の読経を聞いたりしているうちに、「この場にふさわしい空気感」というものを肌で感じるようになりました。
参列者のほとんどは、黒のスーツやアンサンブル。装飾も最小限で、動きや所作も落ち着いていて、声のトーンも静か。全体に、故人への敬意がしっかりと表れていました。
私はというと、妙にワンピースの光沢が気になってソワソワ。バッグを置くときも、金具がカチャッと鳴るのが気になってしまって…。
「服装一つで、こんなに居心地が変わるんだな」と初めて実感しました。
次回に向けて選んだ服と意識の変化
失敗を糧に、次の法事(夫の祖母の七回忌)では、慎重に服を選びました。
黒のシンプルなアンサンブルに、ノーカラーのジャケット。アクセサリーは一連の小粒パール。バッグも布製のフォーマル用を新調しました。
何より、「目立たないこと」「敬意を形で表すこと」を意識して準備したんです。結果、誰からも何も言われず、場の空気にもすっと馴染めた気がしました。
「服装って、自分のためだけじゃなくて、場への配慮でもあるんだな」
そう気づけたことが、あのときの恥ずかしい経験から得た、いちばんの学びでした。
まとめ|法事の服装は“控えめ”がいちばんのマナー
初めての法事では「失敗してから学ぶこと」が多くありました。色や素材、装飾のちょっとした違いが、思った以上に“場の空気”に影響するものです。
大切なのは、目立たず、場に馴染み、故人への敬意をきちんと表すこと。次の法事では、ぜひ“控えめで上品”を意識して、安心して参列できる服装を選んでくださいね。